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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (88)

  • マネジメントの神様による医療経営セミナー - NATROMのブログ

    しばしば、医療機関の経営不振を医療者の怠慢のせいにされる。「単純に経営が下手」「胡座をかいて赤字体質も平気のまま」などと言われたこともある。だが、経営努力をしていないわけではない。以前勤務していた病院では、医局に「先週の病床利用率○○%、目標は××%」と張り紙がしてあり、だいたい目標が95%くらいだった。病床利用率とは大雑把に言うと、ベッド数あたりの入院患者数で、100%に近ければ近いほどベッドが効率的に利用されていることになる。病床利用率が下がると、院長が朝礼ではっぱをかけていた。ちなみに、かの病院では、最近の病床利用率は80%後半で赤字とのことだ。 病床利用率を上げるために空きベッドを少なくすると満床となりやすく、救急患者が「受け入れ困難」になってしまう。これは救急病院だけではなく、慢性期を診る病院の問題でもある。救急病院に空きベッドをつくるには、病状が落ち着いた患者さんにはすみやかに

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  • 患者の家族が病室で宴会してた - NATROMのブログ

    地方の中核病院で勤務していた頃のこと。ずいぶん前から意識のなかったあるご高齢の患者さんがいよいよ危ないため、病院に泊まりこんでいた。といっても、大往生といっていいくらいの年齢であり、ご家族も納得の上で、「蘇生処置はしない、自然に看取る」という方針で、することはあまりない。夜の9時ごろだったろうか、看護師に呼ばれて病室へ行った。すでに患者さんは個室に移っており、ご家族が15人ほどいた。部屋に入りきれず、部屋の外にあふれている。ここまでは別に珍しいことではない。 病室に入ると、見たことのないおっさんが「酸素の管が外れとる」と大声で言った。確かに鼻カニューレが外れている。テープ等で固定されているが、それでも外れることはある。別に大きな問題ではなく、看護師が戻せばいいだけの話だし、家族が戻したっていい。なぜわざわざ医師を呼ぶのか。おっさんは明らかに酔っ払っており、看護師は困惑顔。おそらく、おっさん

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    bunoum
    bunoum 2008/11/21
    病室でそんなことしてええんかい
  • ベッドが空いてるのに平然と受け入れ拒否する病院はあるのか? - NATROMの日記(田舎の医者さま 2008/11/14 23:05コメント)

    二階俊博経済産業相が、「医者のモラルの問題だ。相当の決意を持ってなったのだろうから、忙しいだの、人が足りないだのということは言い訳に過ぎない」という発言を撤回したという記事についたブクマコメント。 http://b.hatena.ne.jp/niceniko/20081114#bookmark-10817102 [政治][医療]二階さんの発言は正しいと思うけどなあ。ベッド空いてるのに平然と受け入れ拒否する病院たくさんあるんだし。舛添さんのやろうとしているシステムなんて作っても形骸化するのがオチだよ。 「舛添さんのやろうとしているシステムなんて作っても形骸化するのがオチ」という点には完全同意。「ベッド空いてるのに平然と受け入れ拒否する病院たくさんある」という点については疑問である。もしかしたらそういう病院もあるのかもしれないが、少なくとも私は知らないし、後で述べる理由から「たくさんある」とは

    ベッドが空いてるのに平然と受け入れ拒否する病院はあるのか? - NATROMの日記(田舎の医者さま 2008/11/14 23:05コメント)
  • 和文医学雑誌にEM菌の論文が載っていた - NATROMのブログ

    たわむれに「EM菌」で、和文医学論文を検索してみると、1件だけ見つかった。 廃棄物処理のエースEM菌(解説) Author:比嘉照夫(琉球大学 農) Source:綜合臨床(0371-1900)45巻12号 Page2835-2836(1996.12) 診断の指針・治療の指針ではない件について 「綜合臨床」自体はまともな雑誌。和文雑誌だからそれほど権威があるわけではないが、非専門分野の知識を得たいときなどに重宝する。EM菌に批判的な文脈から書かれた論文かとも思ったが、比嘉照夫先生自身が書いてあることからわかるように、EM菌に肯定的な内容であった。肯定的というか、電波的。 有害な微生物の汚染,排気ガス,フロンガス等のガス汚染,電磁波,放射線など,目に見えない廃棄物は,ますます増大し,環境や健康問題に深刻な影響が現われ始めている. いずれも発生源で最小限に抑えねばならないが,エントロピー増大に

    和文医学雑誌にEM菌の論文が載っていた - NATROMのブログ
    bunoum
    bunoum 2008/10/31
    林先生の診断の指針になるかも「もしかしてそのEM菌というのは(ry」
  • 「所さんの目がテン!」で血液型を科学してた - NATROMのブログ

    「mixiのもういいよ血液型」コミュ*1経由で、「所さんの目がテン!」が血液型を扱うという情報を手に入れた。事前の情報ではちょっと不安が漂う。 ■はやく知りたい!次回の目がテン! “病気に強い血液型発見(仮)” (2008年10月19日放送予定)*2 (魚拓) 最近、血液型別の性格判断がベストセラーとなり、再びブームとなっているのが血液型。 A型は「几帳面」、B型は「自己中心的」、O型は「大雑把」、AB型は「気分屋」。実はこの血液型性格判断の歴史は古く、昭和2年の心理学の研究論文によるもので、現在ではおよそ8割の人が血液型の違いによって性格や行動パターンが違うと信じているほどです。 果たして、当に血液型と性格には、関係性があるのでしょうか。そこで保育園児に協力してもらい、それぞれの血液型別に行動を観察します。すると、想像を上回る面白い結果が次々と明らかに! 録画して見てみたが、まあまあ

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  • 「癌が治った」という体験談はどこまで信頼できるか - NATROMのブログ

    ■ニセ科学を見抜く練習問題(世界医学気功学会の論文集から) では、前立腺癌・膀胱癌が気功によって治ったかのような体験談は、実は初めから癌ではなかったと思われることを示した。癌でなかったとしたら、「医師が癌だと告知したのはどういうことよ?」という疑問が生じるのはもっともなことである。大雑把に言って可能性は二通りある。 1. 医師が、実際には癌ではないのに癌だと誤診した。 2. 医師は癌だとは告知していないが、患者側が誤解した。 1.については説明不要だろう。医師もいろいろなので、中にはとんでもないヤブもいるかもしれない。しかし、今回のケースは2.である可能性が高いと考える。医師の説明不足もあるだろうし、患者側の理解力不足もあるだろうが、いずれにせよ、「体験談」を解釈するときには、「患者側は医師の説明を100%理解できているわけではない」という点に留意せねばならない。 通常、医師はよほど強い根

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  • 動画由来のトンデモが今後のトレンドになるかも - NATROMのブログ

    話題になっている神舟7号映像捏造説。このっ、バカ共が!(松浦晋也のL/D)を初めとして詳細な検討がなされている。いまさらながら、ニコニコ動画の「中国の「神舟7号」の船外活動の映像の中に・・・泡が?」を見てきた。10万再生。VOCALOIDなら殿堂入り。 いやー、予備知識なしで見たら、「泡だ」と思ってしまったかもしれない。しかし松浦晋也のL/Dの■神舟7号における、船外活動の画像に関するFAQ(よくある質問と答え)RC1「中国初の船外活動を、捏造とする決定的証拠は動画像中に見いだすことはできない」とのことである。きくちさん@kikulogが既に指摘されているが*1、「911自作自演説」とよく似ている。 前に千島学説を批判したときに、千島学説の信者でもある人が911陰謀論者でもあったため、トンデモさんに「ルース・チェンジを見ろ」としつこく言われた。「ルースチェンジ」とは、「911事件の公式発表

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  • 「心に青雲」ステキ語録 - NATROMのブログ

    「心に青雲」というブログの■ノーベル賞受賞者の哀れというエントリーが注目されている。 ノーベル賞という話題のトピックに加え、「学問の世界の基準からすれば、こんなゴミみたいな研究で、世界的な発見だとは笑止である」とか、「しょせんノーベル賞なんか、ユダヤ陰謀組織の配下の者へのご褒美」とか、「南部氏その他、ノーベル賞をもらった人は感性の薄い顔をしている」とか、「素人ながら私でも、素粒子が非対称であるのは、言われるまでもなく当たり前ではないかと思う」とか、全編にわたってツッコミどころがあるからであろう。念のために言っておくが、これらの主張は、釣りでもネタでもなく、マジである。 以前から「心に青雲」をウォッチしていた私としては、「無名なころから応援していた野球選手がタイトルを獲得した」とか、「新人のころから注目していた漫画家がヒット作を書いた」とか、そんな気分。実はまったく無名だったというわけではな

    「心に青雲」ステキ語録 - NATROMのブログ
    bunoum
    bunoum 2008/10/11
    「ブログ主自身は、少なくとも身体面では健康なのだろう」ここに深い意味を読んじゃまずいかな
  • 肝臓癌はなぜ西日本で多いのか? - NATROMのブログ

    肝臓癌の発生率が西日で高いことについて、主因はHCV(C型肝炎ウイルス)の感染率が西日で高いことにある。じゃあ、HCVの感染率はなぜ西日で高いのか。もともと高かったのであろうが、詳細は不明である。感染率に地域差があるウイルスは他にも知られている。たとえば、HTLV-I (human T-lymphotropic virus type-I) というウイルスは、やはり西日で感染率が高い。これも、もともと高かったとしか言い様がないが、なぜもともと高かったかについては過去の民族の移動によって説明される。というか、過去の民族の移動をHTLV-I の感染率で推定したりする。たとえば、こんな具合(ATLウイルスはHTLV-I に同じ)。 ■二重構造モデルの支持説(日人の源流を探して) ウィルス学の日沼頼夫らの研究によると、ATLウィルスの保有者はアイヌ系や南部九州、奄美、沖縄地方の人々に比較的

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  • 「死ぬこともある」と説明すべきか - NATROMの日記

    昨今、医師は十分な説明を行うことを期待されているが、一方でネガティブな情報については説明して欲しくないという意見もある。「福岡県医報」という雑誌に、「ジャーナリストからの風」というコラムがある。医療関係の取材を行ったマスコミ関係者が、医療従事者向けに書いたものだ。平成20年8月号、No.1386より、NHK福岡放送局の椿直人記者による「『医療は不確実』だとしても…」より引用する。 「ジャーナリストからの風」 3年前、当時4歳だった次男が、急性腸炎で緊急入院した。出張中だった私は、帰宅後すぐに見舞いに駆けつけ、担当医師の説明を聞いた。「点滴で数値を下げようとしているが、なかなか下がらない。最悪の場合、腹膜炎を起こして死亡することもある」。医師の説明に冷静さを失いそうになりながらも、原因を尋ねたところ、「原因よりも治療を優先する」とのことで、ますます不安が募ったのを覚えている。当時、面会時間が

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  • 有害米と肝臓癌死亡数の増加は無関係 - NATROMのブログ

    「肝臓がん患者は事故米が流通し始めた10年前から西日を中心に爆発的に増加中」という指摘がある。■「企業努力とテクニックで」 有害米、なんと正規米にも混ぜて出荷…三笠フーズ*1(痛いニュース(ノ∀`))の63より引用。 肝臓がん患者の推移の資料図 [f:id:NATROM:20121129123718j:image][f:id:NATROM:20080909110446j:image] 自然界における 「最強の発がん性物質」 アフラトキシンB1 (0.0015ppm = 10億グラム中に1.5グラムの濃度で、 100%発癌 ) ^^^^^^^^ に汚染された毒米が *10年以上に渡って* 用として転売されていました。 資料図そのものは、国立がんセンター対策情報センターによる。一部の人は、肝臓癌の死亡が西日で多いこと、肝臓癌の死亡数が1995年で不自然に上昇していることを不安に思ったよう

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  • 素数ゼミの秘密 - NATROMのブログ

    ■17年と13年だけ大発生?素数ゼミの秘密に迫る! (サイエンス・アイ新書 72) 吉村仁(著)。 素数ゼミとは、北アメリカ大陸において13年もしくは17年ごとに大発生するセミである。素数ゼミナールのことではない。なぜ周期が素数なのか?以前どこかで、寄生虫との軍拡競争の結果だと読んだ*1。2年おきとか3年おきとか5年おきとかに発生する寄生虫を避けるためにどんどん周期が長く、しかも周期が素数になったという説だ。この説にはなんとなく納得できなかった。寄生虫が素数サイクルの原因だとしたら、他の地域でも素数ゼミがいてもよさそうだし、大量発生するほうが寄生虫に弱そうな気がする。書では、寄生虫説ではなく、近縁種との交雑を避けるためという説を挙げている。私には、こちらの説のほうが説得力がありそうに思える。詳しくは書を読んでいただくとして、だいたいこんな感じ。 素数ゼミの祖先は、氷河期に絶滅しかけた。

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  • 大野病院の産科医は妊婦を「帝王切開死させた」のか - NATROMのブログ

    スポニチの見出しが酷い件について。 ■帝王切開死させた産科医に無罪判決(スポニチ) 「帝王切開死させた」というのは検察側の主張である。「帝王切開死させた疑い」や「帝王切開死させたとされる」という表現ならともかく、断定的な見出しは不適切である。ただ、見出しは酷いものの記事内容は普通であり、記者は不勉強ではあったかもしれないが、悪意はなかったと思われる。 医療の不確実性に対する無理解が、無罪判決が出てもなお、帝王切開死させたという見出しをつけさせたのだろう。出産ぐらいで妊婦が死ぬはずがあろうはずがない、だから妊婦を死亡させた誰かがいるはずだ、という考えである。現実には「可能な限りの医療を尽くした」にも関わらず、病死することはありうる。 ただ、医療の不確実性に対する理解は進んでいるように感じられる。以前は、「医療ミスの大野病院」*1、「帝王切開で妊婦死亡させた執刀医、無罪を主張」*2など、問題の

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  • 「選択肢の確保」と「規制の強化」 - NATROMのブログ

    助産所の嘱託医がヤブだったせいで死産になったと主張される例*1。 ■【お産難民を救え 助産師はいま】(4)母としての自覚(MSN産経ニュース) 白木の小箱にわが子を納め、女性は病室で手を合わせた。妊娠5カ月で陣痛がきてしまい、出産する予定だった助産所から嘱託医のいる産婦人科に駆け込んだ。ところが、「うちではどうしようもない」と言われ、別の病院へ回された末の死産だった。「早く何とかして!」という叫びは、届かなかった。 大阪府のこの女性は13年前の体験を思いだすと今も涙がこぼれそうになる。嘱託医は長らくお産を扱っていなかった老医師だった。退院後、女性は「あの医者では嘱託医の意味がない」と助産所に告げた。親身になってくれた助産所を恨んではいなかった。しかし、言わなければ同じ悲劇が繰り返される。助産所は別の医師と契約し直したという。 13年前というから1995年ごろの話であろうか。上記のケースでは

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  • 喫煙擁護「良識派」のレベルの程度 - NATROMのブログ

    ■良識派の見解(日パイプクラブ連盟)経由で、サンデー毎日に「最近の行き過ぎたタバコ狩り、健康ファシズムの風潮を憂慮するコラム記事」が載ったことを知った。「ポイ捨て・喫煙禁止条例」において、違反者に2000円の罰金を科すことに「違和感」を表明するところまではまあよい*1。しかし、「ポイ捨て・喫煙禁止条例」の"根拠"が健康増進法であると推定した上で、能動喫煙の害は健康に「多分、良くないだろう」と認めつつも、受動喫煙の害を否定するのである。 ■「たばこ狩り」の健康ファシズムに抵抗する!(牧太郎の青い空 白い雲) しかし、たばこを吸う人間を排除するつもりはサラサラない。受動喫煙で人々ががんで死ぬ、という科学的な根拠がないからだ。WHOは喫煙者集団と非喫煙集団の特定疾病に関する死亡率や平均寿命・健康寿命を比較することで、間接的に「がん発病の証拠」としている。しかし、たばこの煙だけでラットやマウスが

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  • みんなそんなに借金好きか? - NATROMのブログ

    もともと私にはクレジットカードを使う習慣はなかったのだが、ETCカードやアマゾンの支払いのために契約した。毎月カード会社から利用明細と一緒に送られてくる広告に、いかに「リボ払い」が便利で有用であるかが記載されている。「リボ払い」がなんなのか初めはよく分からなかったのだが、「リボルビング払い」の略で、毎月定額の支払いのことらしい。 支払額を定額、たとえば5万円と設定しておけば、7月に8万円の買い物をしたとして、8月の支払いは5万円だけでよく、残りは9月に持ち越される。要するに借金だ。便利なのかこれ。私の契約するカードでは8月分の支払いには手数料はかからないが、9月分には結構な手数料がかかる。調べてみたら「実質年率15.00%(月利1.25%)」とある。高い。 広告では、「夏休みに帰省やら海外旅行やらで出費がかさんでも、翌月の支払いは一定額におさまるから安心」的な書き方をしている。借金してまで

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  • ニセ科学に騙された?カール・セーガン - NATROMのブログ

    いい加減傷気味ではあるが、日パイプクラブ連盟にまた興味深い論説が掲載された。 ■北京の大気汚染の元凶は?*1(日パイプクラブ連盟) 嫌煙派の医者は、「肺癌は煙草が原因」「副流煙はタバコを吸わない人の健康を脅かす」と主張していますが、これは疫学の悪用もしくは誤用です。肺癌の原因は大気汚染であり、その元凶は自動車排気ガス、工場煤煙、建設工事の粉塵なのです。 その証拠に、第二次世界大戦前は欧米諸国、日ともに成人男子の喫煙率は極めて高く、各国押しなべて80%前後だったのですが、一般に肺癌の罹患率は極めて低かったのです。当時、肺癌患者の比率が多かったのは、製鉄所や採掘鉱山などの煤煙、粉塵濛濛たる地域に限られていました。 近年、嫌煙者の反タバコ宣伝が奏功して、喫煙率は下がり続けていますが、これに反比例して肺癌患者の割合は著しく増えています。タバコが当に肺癌の原因だったら、そういうことはありえ

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  • すべての医療ミスを免責せよ? - NATROMのブログ

    小倉弁護士は、「すべての医療ミスを免責せよ」と医療者が主張していると思っているらしい。しかし、たとえば、以下のような医療ミスを免責せよと主張する医療者がどれくらいいるだろうか。 ■「極論」といえば反論した気になれる。(la_causette) 業務上過失致死罪に関する刑法第211条を削除する、あるいは、211条に第3項を設けて医療行為により人を死傷させた者については業務上過失致死罪の適用を排除するということになれば、患者の血液型を確かめもせずに勘で「こいつはA型に違いない」と決めつけてA型の血液を輸血して実はB型であった患者を死に至らしめる行為も不可罰となります。これは極論ではなく、そのような法改正を行えば当然そうなるけれどもそれは妥当なのかとして、当然行われるべき検証の一つです。 私は、患者の血液型を確かめもせず、クロスマッチも行わない輸血*1によって患者を死亡させれば、刑事責任を問われ

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  • ファインマンさんと永久機関 - NATROMのブログ

    最近流行の「ウォーターエネルギーシステム」の話。なんでもジェネパックスという会社が「水から電流を取り出すことを可能にした」のだそうだ。GIGAZINEの■真偽判断に役立つ「ウォーターエネルギーシステム」に対する各報道陣からの質疑応答いろいろ、そして現時点での結論が比較的よくまとまっている。私には、「どうやって水から電流を取り出すのか」ではなく、「どうやってウォーターエネルギーシステムからお金を取り出すのか」のほうに興味がある。ウェブサイトや発表会場や「ウォーターエネルギーシステム搭載電気自動車」などなど、けっこうなお金がかかっている。これらの投資をどうやって回収するつもりなのだろう?二つの可能性がある。一つは、ジェネパックス社はウォーターエネルギーシステムが実用化されると信じているケース。もう一つは、ジェネパックス社(の少なくとも一部)は、初めから実用化できないことを知っており、可能性を提

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  • わら人形を攻撃する小倉秀夫氏 - NATROMのブログ

    元検弁護士のつぶやきの■医療関係者に対する患者の暴力・暴言というエントリーにおいて、ブログ主のモトケンさんが「医師または病院関係者からの実情報告等」を求め、いくつか報告が集まったところ、 No.7 小倉秀夫さん | 2008年6月 8日 02:51 | CID 154477 匿名だと,どんな「体験談」でも創作できますね。 というコメントがついた。それまで出ていた「実情報告」は臨床医であれば、地域差もあるだろうが、自ら体験するか、あるいは体験した人の話を聞いたことがあるぐらいのレベルの信憑性はある。しかし、小倉秀夫氏に言わせれば、「医師たちに有利な方向に向けて世論を歪めるために一部の医師たちが全くの虚偽の事例を作り上げたり大げさな表現をしたりするモラルハザードの可能性も否定できません*1」とのこと。そういう可能性を言うのなら、実名で発表しようとも小倉氏を納得させるのは著しく困難であろう。そも

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