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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/naoya_fujita (8)

  • 長谷敏司『あなたのための物語』と山本弘『地球移動作戦』 - the deconstruKction of right

    両作品が対照的で同じような現代的テーマを扱っていて面白かったので、簡単に感想をなど。『あなたのための物語』を評価するのは結構僕自身は両義的である。「純文学」としては文章や描写が殺伐としている。「エンターテイメント」としては、展開などがフラットすぎる。しかしそのフラットさが、作中にもある「平板化」とあわせて、ある意味を持っているところが、評価の迷うところ。基的に、SF読者が期待しそうな「科学による解決」を全部外していくことによって作劇がされている。そこを評価するかどうか。 主人公のサマンサは、人間の脳に人工神経を形成し、それをコンピュータ言語に変換し、人間とコンピュータを繋ぐ装置を開発している。物語は死の病によって身体を蝕まれていくサマンサと小説作成人工知能「WANNA BE」との関係によって進む。この物語は基的に「この私」と「身体」の問題系に帰結すると思う。例えば自分の人格をコピーした

    長谷敏司『あなたのための物語』と山本弘『地球移動作戦』 - the deconstruKction of right
    bunoum
    bunoum 2009/11/05
  • SFマガジン増刊号「strange fiction」 - the deconstruKction of right

    の作家ガイドに執筆させていただきました。早川からは、ジャンル横断的な想像力の作家を扱った「想像力の文学」というレーベルが立ち上がっている模様。SFもミステリも純文学も好きで、特に境界横断的な作家さんが好きで応援してきた身としては非常に寿ぎたい。第一回配は 増刊号の執筆陣といい、これからのラインナップといい、僕個人としては非常に目が離せない展開になっている。一読書人として楽しみに読ませていただこうと思います。(あ、書影が白くなくなった。この装丁美しいのでもったいないと思っていたのでした) 追記。http://tamanoir.air-nifty.com/jours/2009/03/2009329.html えれえことだw 僕もブックガイドや評論を書くとき、「相手が分かってないと怒ってキレるのではないか」といつもおびえているのですが、当に起こって(怒って)いる。僕が担当した作家さんで間違っ

    SFマガジン増刊号「strange fiction」 - the deconstruKction of right
  • Perfume『シークレット・シークレット』 - the deconstruKction of right

    僕はパフュームのブームにのれない。他のパフューム論というのはいくつも出ていると思うが、あまり参照しないで、僕の「のれなさ」は何なのか一人で勝手に考えていた。基的にこの動画を見てもらえば分かるように、「現実のフィクション性」=「書割性」を表現しているように思う。そこまでは別にいい。しかしそれは随分前のメタフィクションとかSFで随分やったような気が……*1 というのが「のれなさ」の第一要因。そして音楽的にはクラフトワークやYMOとかDEVOとかとの違いがよくわからない(彼らにあった「笑い」性が「萌え」や「切なさ」に変わってしまった。僕はDEVOとかかなり好きなのだが)。人間を機械のようにする、というのはクラフトワークそのまんまだしなぁ、そこに「アイドル」という操作されている「人形」じみたものが挿入されているのが違う点だろうか。ゼロ年代的に、過去の意匠を簡単にサンプリングできているこの安易さこ

  • 東氏より連絡 - the deconstruKction of right

    http://d.hatena.ne.jp/toled/20081212/p1 で起ころうとしている授業突撃祭りですが、「大人数でくるのは大学的にまずい」「事務に連絡することになる」と東氏が仰っておりました。とりあえず、僕は連絡役としてここで報告しますが、そのことに特に意味はありません。偶然連絡が取れて今PCが使えるので。ご了承ください。

    bunoum
    bunoum 2008/12/12
  • いわゆる「年金テロ」について - the deconstruKction of right

    秋葉原無差別殺傷事件の時に「エスタブリッシュメント層をやったらいいんじゃないか」的な意見を言ってしまったために、この年金テロ事件もスルーしたほうが「言論人(もどき)」としては安全であることは確かではあるのだが、言ってしまった以上、態度表明はしたほうがいいだろう。しかし、僕がマジで心を書くと犯罪教唆になりかねないので、微妙にちょっと迂回して表現したいと思う。 事件自体は現在捕まった男が犯人であればかなり支離滅裂で、テロ的な動機ではないっぽいが、第一報を聞いて、これが「年金に義憤を抱いた若い人間の単独犯」だったら面白いな、全面擁護しよう、と考えたのは事実である。一人で殺傷の訓練をしている犯人を想像してストーリーをでっちあげていた(暴力団とかの組織の線もあったので、あくまで妄想で)。そうであるならば、「もっとやれ」と言うのが、僕の心だ。 とは言うものの、テロや暴力が許されるのか。許されない。

    bunoum
    bunoum 2008/11/28
    「暴力という形でしか表現し、達成できない何かがあるような、そんな状況を改善することが大事だと思うのだ。」
  • 適当に書いてみる『ローゼンメイデン』(第一部)論 - the deconstruKction of right

    こんないい加減な論文など来は許されないのですが、東浩紀スレッドで『ローゼンメイデン』が話題になっており、これが2chにおいて特権的な地位を得た作品であるというのも考慮して、これのどの辺が面白かったのか、ちょっと僕なりの感想を(2ch書けないし)。 僕はこの作品をかなり重要だと思っている。単純なレベルとして人形可愛いとかロリータかわいいとかそういうレベルもあるが、そしてそれはフィギュア萌えする人間の心理を反映しているとか、色々いえるが、「メタ・オタク」作品としてこれはかなり面白いのだ。 「オタク」的な心性を持つ人が「かわいい人形」を愛でる、しかも「マスター」と呼ぶ。こういう萌え萌えな設定や、無条件の愛を注ぐ姉という願望充足的な設定の裏で、結構エグく「学校に行けない」「対人恐怖」「他人の言葉」などがガンガン挿入される。そしてその「他人の言葉」はネットの文字のように描かれ、画面背景もコマをはみ

    bunoum
    bunoum 2008/10/15
  • 図書館ホームレス問題 怒りのツイッター - the deconstruKction of right

    まぁこの辺のブログの問題ですね。http://d.hatena.ne.jp/Romance/20080830#p1 http://d.hatena.ne.jp/chnpk/20080831/1220163097 http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20080830/1220185777 http://d.hatena.ne.jp/machida77/20080831/p1 で、こんなコメントを書きました。 naoya_fujita 2008/08/31 20:45 えーと、ホームレスの方々のドヤになっている漫画喫茶で働いている僕からの意見ですが、大反対です。悪臭は暴力です。まず。病気も蔓延する。実際に。これは端的に身体的な暴力と同義です。 そして、ホームレスはかわいそうですが、図書館は「文化」のために、そして学習してよりよい世の中を最終的に作り出すための場だと

  • 加藤智大は格差社会の代弁者ではない - the deconstruKction of right

    もうひとつだけ。 アキバで虐殺した加藤は間違っていたのだろうか http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/philo/1212930515/ 加藤はおれたちの仲間 http://human7.2ch.net/test/read.cgi/dame/1212928480/ などの2ちゃんねるのスレッドで、秋葉原の通り魔の加藤智大を格差社会の代弁者で、非正規雇用の叫びのように言っている人間がいるが、これは一面で正しく、一面で間違っている。確かに、彼は優秀で東工大の大学院*1まででていて、努力して頑張ったのに、一歩足を踏み外して「派遣社員」という工場労働者になったという、現代の諸問題を引き受けているように見える。ここから、プレカリアートとか非正規雇用の屈の代弁者として賞賛する声までちらほら見えている。しかしこれが決定的な間違いであることを指摘する。 まず、彼が若

    bunoum
    bunoum 2008/06/10
    「「あんまり貧困に追い詰めてるとここまで鬱屈して爆発するんだぞ!」という恫喝も無効なのだ。「だったらセキュリティ上げて君たちを排除する」となる。すると本来の敵ではなく味方同士で殺しあうことになる。」
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