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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (30)

  • 怒りの根っこには必ず、「私が正しい」という思いがある『怒らない練習』

    怒らない人生が欲しい人に。 マスゴミ、経済学者、暴走老人と、世に怒りの種は尽きまじ。新聞読まないのは心の平穏のためだし、オフィスではひたすら平常心、の罵倒は御褒美です。それでも「イラッ」とくる瞬間が怖い。いったん怒りのスイッチが入ったら、どんどんエスカレートして逆上するから。そして、ずっと後になっても何度となく思い出してはネチネチ自分を責めるハメになるから。 なんとかせねばと読んだのが『怒らないこと』、これは素晴らしいだった。なぜなら人生変わったから。「一冊で人生が変わる」ような軽い人生なのかと言われそうだが、違う。「怒り」の悩みは常々抱えており、ガン無視したり抑圧したり、王様の耳はロバの耳を繰り返してきた。上手くいったりいかなかったり、アンガー・マネジメントはかくも難しい。だが、そういう苦悩を重ねてきた結果、この一冊をトリガーとして一変させるだけの下準備になっていたのだろう。とにかく

    怒りの根っこには必ず、「私が正しい」という思いがある『怒らない練習』
  • なぜ最近の老人はキレやすいのか?

    キレやすくなっているのは老人であり、若者ではない。 もう一度いう、大人として成熟できず、我慢のなんたるかを知らず、ついカッとなって暴走するのは、20代ではなく、60代以上の年齢層において激増している。このエントリでは、事象の裏づけと、なぜ最近の高齢者がキレやすくなっているかについて考察する。なお、「高齢者」「老人」とは、60歳以上の日男女を指している。 最初に断っておくが、安易な結論「高齢化社会になったから」ではない。確かに高齢者は増えているが、老人の犯罪者はそれをはるかに上回るスピードで蔓延っている。もっとも、老人が老人に襲い掛かる老老犯罪が増えている文脈で「高齢化社会」を語るならまだ分かる。しかし、そもそもキレやすい老人が増えている事実を糊塗して「高齢化社会になったから」と、したり顔で全部説明した気になっているマスコミ、コメンテーター逝ってよし! 目次は次のとおり、長いデ。 激増す

    なぜ最近の老人はキレやすいのか?
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 全上司必読「もし部下がうつになったら」

    上司必読の一冊。そう「なる」前に読んでおくのと読んでいないのとでは、えらく違ってくる。予防の1オンスは治療の1ポンドに勝る。 7人に1人は「うつ」になるという時代だそうな。うん、プロジェクトの火消しに没頭するあまり、自分に燃え移っていることに気付かず、火だるまになったことがある。罵倒と怒号が飛び交う火事場で残業100超を3ヶ月続けると、確かにおかしくなったよ。 うつになる人が増えているということは、うつになる同僚が増えているともいえる。さらに、うつになる部下が増えていることでもある。 しかし、うつになった社員にどう対応するべきかは、企業レベルでは浸透しておらず、部下から診断書を見せられて困惑する「上司」が大多数だろう。しかも、そうした「上司」は、出世競争のいわばサバイバーなので、うつになった部下の気持ちが理解しにくい。 書はそうした「上司」たちに向けて書かれている。業務量は変わらないま

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  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: そろそろコンサルタントについて一言いっておくか

    コンサルタントの危ない流儀」はスゴ。身の毛もよだつ暴露ネタだけでなく、優れた(結果ドリブンの?)テクニックをもHackできる。コンサルタントも、そうでない人も、盗みどころ盛りだくさん。 最初にハッキリ言っておく、コンサルタントは、こんなに酷くない。 顧客を財布、しかも巨大な財布だと見なし、知ったかぶりの業界通を気取り、難解な経営用語で煙に巻き、「お客さまと一体となって」嘘八百を並べ、プロジェクトが焦げ付く前にトンズラする―― こんなコンサルタントは、ほとんどいない。 しかし、コンサルタントの手口は、著者の暴露するとおり。なぜ言えるかというと、わたし自身、コンサルタント・ファームとして中の人の経験があるから。面白おかしく脚色してるだけで、やってることはホント(書きっぷりは山形浩生氏に似てる)。 ■なぜ、経営者はコンサルタントに莫大なカネをつぎ込むのか? 従業員の給料を必死こいて削減する一

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  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 悪用厳禁「洗脳力」は自己限定で

    あらゆる成功にトドメを刺すスゴ。3章まで読めば、ほとんどの自己啓発は無用。さらに4章では、より高次の「夢」を実現する方法まで紹介されている。6章は悪用厳禁、他者を支配下におくやり方がある。要するに、自分(や他人)を洗脳する方法が書いてある。 自分を洗脳 → (自分の)成功に向かって自分を注ぎ込み、実現させる 他人を洗脳 → (高次の)夢に向かって他人を巻き込み、思い通りにする だから、自分だけの成功の実現のために、他人を利用することができてしまうため、前者は詳しく、後者はぼかして書いている。 amazon評に「ノウハウが分かりにくい」とあるが、6章のことだろう。むべなるかな、「わざと」そうしていることに気づけよと。手取り足取り説明すると、誰でも悪用できる強力な催眠術のようなものだから。コトの重大性を理解できないような輩には、最初からお断り、というやつ。著者のblog[ドクター苫米地ブ

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  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 東大教師が新入生にすすめる100冊

    昨年の「東大教官がすすめる100冊」の2007年版。企画の趣旨は以下のとおり。 ■企画「東大教師が新入生にすすめる100冊」の趣旨 東大教師が選んだ新入生向けのブックリストとして、新書「東大教官が新入生すすめる」と、紀伊國屋書店のサイト[参照]がある。全部で2100冊程と膨大なので、まとめる。まとめるだけでは面白くないので、100冊に絞ってランキングする。 新書もサイトも、「ただ並べてあるだけ」なので非常に見づらい。さらに、くりかえしオススメされるの「重み」が見えないため、以下の基準で編集→ランキングする。 年を越えてオススメされるは、それぞれ1票としてカウント 複数の教官にオススメされるは、それぞれ1票としてカウント 全集・分冊は丸めて1冊にした。ただし、全集の中の特定巻を指してある場合は「ソコを読め」というメッセージなので別枠とした 参照元では「文系」「理系」と分けているが、混

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  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 図書館を使い倒すための3冊

    ネットはスゴいが、図書館のほうがもっとスゴい。「知の現場」はインターネットではなく、図書館にこそある―― まだ、今のところ。 ディスプレイの『あちら側』を否定するつもりは毛頭ないが、もてはやし過ぎ。Evangelist ならいいよ、いくら吹いたって。だってそれがメシの種だから。ただし、賭金は横目でチェックしておかないと。 ここでは、図書館を使い倒すための有用なテクニックや知識をご紹介。以下のを参考にした。 ・図書館に訊け!(井上真琴,筑摩書房,2004) ・図書館を使い倒す!(千野信浩,新潮社,2005) ・図書館のプロが教える「調べるコツ」(浅野高史,柏書房,2006) 「図書館に訊け!」はサービスを提供する側、すなわちサーバー側から使い倒しのテクニックが惜しげもなく開陳されている。いっぽう「図書館を使い倒す!」は、クライアント側から図書館を徹底的にしゃぶりつくすための技が紹介されてい

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 図書館を使い倒すための3冊
  • 「読書の腕前」の上げ方

    同感<->反感の振幅が激しい読書論。言ってることには激しく同意だが、やってることはかつてわたしの通過したところ。 たとえば、「は積んで破って読め」や「読書の腕前」の上げ方、あるいは「ベストセラーは十年後に読め」は大賛成。読書は量だというわたしの信条とも一致する[参照]。その一方で、人のオススメを顧みない唯我独尊な選書や、なんでも「円」で計りたがるせどらーちっくな態度は、たまらなく厭だ。 ―― とはいえ、さすが職の書評家、良いをたくさん読んでいる。book of book として「これから読む」を拾ってモトは取る。さらに、書評をメシの種にすることの大変さが窺い知れて、好きでやってる自分の幸せを噛みしめる。 著者は岡崎武志氏、朝日の読書欄「ベストセラー快読」の執筆子といえばピンとくるだろうか? 巷のベストセラーを名うての読みに評させる試みで、「なぜベストセラーなのか」の分析が辛口。

    「読書の腕前」の上げ方
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 不都合な真実 vs 百年の愚行

    「不都合な真実」を読んだ──が、足りない。地球温暖化は深刻なんです、CO2が原因なんです、アル・ゴアはこんな人物なんです、人の営みを変える必要があるんです… ドラマティックな映像+意図が明確なグラフ、デカいゴシック体が訴えかけてくることは非常に分かりやすいが、それ以上のものは得られない。 それでも写真の持つ訴求力はスゴい。例えば、同じ場所の2枚の写真。まるで「使用前」「使用後」のように明らかだ。特に目を引いたのが、1975年のブラジルの衛星写真。一面緑に塗りつくされているのが、2001年では同じ場所とは思えない無残さ。あるいは、p.222の禿山が連なるハイチと、隣のp.223の緑に覆われたドミニカ共和国の国境を真ん中にすえた写真は、政策の違いが如実に「見える」。 また、夜の地球の写真が面白い。むかし親父が教えてくれた「宇宙から地球を見たとき、三つの光が見える。都市の白い光、焼畑の赤い火、そ

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 不都合な真実 vs 百年の愚行
  • 図書館に訊け

    以前のエントリ[参照]で「司書はのソムリエ」と書いたが、今回はその具体例を紹介しよう。 それは、「知りたいことを図書館に問い合わせると、調べてくれるサービス」、すなわちレファレンスサービスだ。例えば、こんな「困った」はないだろうか? 自分で調べるのはめんどう どうやって調べてよいか分からない 疑問のテーマがあまりに広いため、絞り込めない このに書いてあるらしいが、どのあたりか分からない(全部読みたくない) こうした疑問をぶつけると、専門家が調べて答えてくれるサービスだ。もちろん図書館が行っているため、に関する質問には強力に答えてくれる。例えば、 ○○という小説家が好きだけど、似た作風の人はいない? あらすじは覚えているけれど題名を忘れてしまったを知りたい ―― などが典型的。「はてな」の人力検索サービスや、「Yahoo知恵袋」、あるいは「教えて!goo」などが思い浮かぶが、こいつは

    図書館に訊け
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 「図書館に訊け!」は盗みがいがあるぞ

    「検索」ならぬ、情報「探索」の方法が盗める。しかも、調べ物のプロフェッショナル、図書館員の技が惜しげもなく開陳されている。 「検索」はキーワードによるヒットを試行錯誤する方法だ。いわば、欲しいものが明確に分っており、ピンポイントで狙って当てるようなもの。いっぽう「探索」は調べたいトピックによる絞り込み検索+レファレンスブックのフィードバックによる深堀りだ。着弾地点から再度絞り込みをかけているようなもので、確度と網羅性は高い。 この探索手法が具体的かつ「調べるための」参考文献満載で紹介されている。このテクニックを「文法」になぞらえている。至言なので孫引きする。 文法をやらなくっても読めるっていうのは正解だよ。だけど、そいつはよっぽどセンスと力とやる気のある人がいう台詞なんだ。凡人はな、文法をやったほうがよっぽど楽なんだ。特急券なんだよ。苦労の末につかむ筈の法則を、最初にぽんと教えてもらえるん

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 「図書館に訊け!」は盗みがいがあるぞ
  • 郵政民営化のシステム開発は、デスマーチになっているのではないか?

    プロジェクトの火消し屋を長年やっていると、キナ臭い匂いを感じ取れるようになる。郵政解散までやって耳目を集めた「郵政民営化プロジェクト」、中の人はとってもデスマーチだと勝手に忖度して、合掌、礼拝、南無~。 先週、日郵政公社は、かなり重要な決定を下した。 つまりこうだ―― 「2007.10.1の民営化スタートまでに、システム開発が間に合わないと判断された場合、閣議決定を経て民営化を半年延期する」―― 郵政民営化法には、こんな特例条項がある。社会的に巨大なインパクトを持つプロジェクトだから、GO/NOGOは法律+閣議決定を要する。 しかしだ、1末時点での開発状況を分析した結果、「一部のシステム開発に遅れがあるものの計画の日程には十分間に合うと判断し、この条項を適用しないことを決めた」という。郵政公社の生田総裁によると、「開発はおおむね順調で、民営化の工程が押されるものではない」(※1)。要する

    郵政民営化のシステム開発は、デスマーチになっているのではないか?
  • 「わたしのいもうと」の破壊力

    読むと後悔する絵、劇薬絵とでも言おうか。そんなことはつゆ知らず、「読んで」と子どもが持ってきたら読まなきゃいかんだろ。 後ろを向いた「いもうと」の表紙を見たときの、なんとなくヤな予感はあたった。テーマは「いじめ」、しかもガチ、さらにラストが… ―― 引越しして、あたらしい街に住むことになり、期待に胸をふくらませて学校へ行った「いもうと」。そこで受けた「いじめ」は、どちらかというと、よくあるいじめ。「いもうと」はこころを傷つけられる。 それから学校へ行かなくなった「いもうと」の日々を家族の視線で追いかける展開なのだが… まさかこうなるとは。そして、ラストの「いもうと」の手紙が胸に刺さる。この絵の手にしたわたしも「いじめ」の傍観者になった気分だ。彼女の願いはとてもあたりまえのこと――「みんなと仲良くしたかった」が踏みにじられ、踏みしだかれた「いもうと」を置き去りに、いじめた子どもたちはす

    「わたしのいもうと」の破壊力
    camel_neck
    camel_neck 2007/02/14
    長女に昨年送った本。彼女はやはり「妹は私が守る」と言ってくれた。
  • 最もオライリー本っぽくない「アンビエント・ファインダビリティ」には、たくさん考えさせられた

    おそらく、このblogの読者の皆さんは経験したことがないだろうが、わたしは、google 検索結果に大泣きしたことがある。ただのツールに過ぎないと思っていたgoogle に、そのときは心底感謝したものだ。 事の起こりは、ある電話から始まった。わたしの大切な人が倒れたという。駆けつけると、その人は目を見開いてただ横たわっているだけで、こちらの呼びかけに応えられないようだ。脳梗塞を疑ったが、医師によると、ギラン・バレー症候群だという。 医師はそれなりに勉強してきたようで、症状・療法・後遺症、そして治る可能性と死ぬ可能性を、それぞれ数値を挙げて説明してくれた。 医師のもとを辞したとき、わたしの目の前は混乱と恐怖だけあった。説明されたことは理解できたし(理解できるような言葉を選んでくれた)、理解したことはちゃんとメモってある(病名のつづり、療法、薬)。それでも何をすればいいのか、そもそもなんでこん

    最もオライリー本っぽくない「アンビエント・ファインダビリティ」には、たくさん考えさせられた
  • 頭の悪い人

    もちろんいる。議論がヒートアップすると、耳ふさいでぎゃぁぎゃぁ言うオッサンとか。自分の仕事だけで完結し、周囲を完全無視するオッサン(ずっと放置)。相手の言葉尻"だけ"捕えて反論してくるオッサン、いるだけでチーム全体の生産性を著しく低下させているオッサンとか(丁重に送別)。 「○○って、アタマワルイよなー」などと酒のつまみにするのは愉しい。しかし同時に、わたしも同じ誹りを免れないようなことをやらかしていないか、と顧みるきっかけになる。既に反面教師としての価値は償却しつくしたので、さっさと目の前から消え去ってくれ、と念じても詮なし。 「あたまわるい」の定義は人それぞれ。誰が見てもこいつはバカ、といえる場合でも、その当人こそ「周りはみんなバカ」だと思っていることがあるから。素晴らしき哉「相対化」。「そういうアンタはどうなんだ!?」は最強ツールやね。2,000年前にも「罪を犯したことのない者が、ま

    頭の悪い人
    camel_neck
    camel_neck 2007/02/01
    これ読んだらへこみそうだな
  • 劇薬小説「闇の子供たち」

    あのcyclolith さんのオススメ[参照]なので、用心しぃしぃ読む。以前うかうかと読んで、トンでもない目に遭ったからね[劇薬度No.1]。で、「闇の子供たち」、途中まではうわー、ひえーとか言いながら読んでたけれど、ステレオタイプ・キャラクターが青年の主張をする後半に失速。ルポルタージュネタを誇張して小説の型に流し込んでいるので、書き手の底が割れてしまった。この方、小説家としてはアレですな。 それでも劇薬指数は高い。読みどころはこのへん↓ 8歳で売られた少女→売春宿→HIV感染→AIDS発症→ゴミ捨場に棄てられる→故郷へ→両親困惑&村八分→監禁&放置プレイ→蟻にたかられる(まだ生きている)→父親がガソリンかけて焼殺 ドイツ夫婦が少年を買いにくる→お目当ての子はホルモン剤の打ちすぎ→全身から血を噴出して死亡→男衒「仕方ない、他の奴をあてがっておけ」→ドイツ夫婦「いやぁ、この子もカワイイね」

    劇薬小説「闇の子供たち」
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 赤ちゃん売ります「ベビービジネス」そこに市場がある限り

    健康なグアテマラの子 $25,000 代理母との契約 $59,000 一流の卵子 $50,000 あなたの赤ちゃん priceless お金で買えない価値が有る―― はずじゃなかったのか。 「ベビービジネス」における著者の主張はこうだ ――「赤ちゃん市場はそこにある。まず第一に、その事実に目を向けろ。次に、市場であるにもかかわらず野放し状態となっていることを理解せよ。最後に、この市場は、市場として歪んだ状態であるからして、政府の規制が必要であることに気づけ」―― そいつを裏付けるための事実を徹底的に報告してくれる。 遺伝的に劣位な胚を除外する生殖補助サービス 「あなたに似た人」をカタログ販売する、国際養子縁組業者 キャリアを優先し、妊娠可能時期を逃した人が、大金で代理母を求める 肌・目・髪の色や遺伝特質を予めセットアップされた、「デザイナーベビー」 不妊治療に失敗→養子縁組でゲット(不妊治

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 赤ちゃん売ります「ベビービジネス」そこに市場がある限り
  • プロマネ必読!「アポロ13」

    「アート・オブ・プロジェクトマネジメント」で強くオススメされてたので読む ―― これはスゴい。ドキュメンタリーとして夢中になって読めるだけでなく、プロジェクトが危機に陥ったときの「べき/ベからず集」しても、ものすごく有効な一冊なり。 どうしようもない状況、限られた時間、非常に高いリスク、疑わしい解決策…プロジェクトがパニックに瀕したとき、優れたプロジェクトマネージャは何を考え、どう行動するかを知ることができる。書を通じて学んだ危機管理マネジメントは、次のとおり。 プロジェクトが危機的状況のとき、あらゆる手段を使って、自分の感情をコントロールせよ。感情は事実をゆがめ、判断を誤らせ、解決への手段の一つ一つに邪魔をする 「危機」は、すぐに数字にならない。必ずタイムラグが発生している。だから、危険な数値が今出ているということは、既に危機的状況に突入している、ということだ 問題に対処するとき、絶対

    プロマネ必読!「アポロ13」
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 赤ちゃんの値段

    「ごめんなさい、当にごめんなさい」──望まない妊娠の果てに売られていく子どもたち。日→外国の話。日人の赤ちゃんの相場は200~500万円とのこと。無料で譲っている「産院」もあれば、暗にマージンを要求する「業者」も確かに存在する。 「赤ちゃんの値段」をキーワードとしたルポルタージュで、養子縁組の話に限定されていない。ebay で「今月産まれる赤ちゃん売ります」に1,200万の値がついたことも書いてあるし、望まれない妊娠をヤミ堕胎(自由診療)で荒稼ぎしていた産院が、中絶胎児を一般ごみとして捨てていて、産廃処理法違反の話もあった。 赤ちゃん市場において、最大の輸出国は中国であることは、一人っ子政策の[B面]を想像すれば予想がついていたが、最大の輸入国は、やっぱりというかなんというかアメリカだった。中華女児→American Girl ちうわけね。 翻って日。あっせん業者の言い分だと「子ど

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 赤ちゃんの値段
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: この本がスゴい2006

    今年は沢山の収穫があった。 自力で見つけた作品よりも、他力―― このblogが縁で知ったのほうが、はるかにスゴいものだった。コメントやトラックバックを通じてオススメしていただいた方、はてなの質問に回答していただいた方、わたしのエントリにケチつけたついでに「○○も読んでないくせに」と嘯いた方―― 皆さまに感謝、感謝。 そんな中でも選りすぐりを10選んだぞ。どれも自信を持ってオススメするが、「劇薬小説」だけは覚悟完了の上でどうぞ。これからも、「自分にとって高品質の情報を得るためには、自分から発信すること」を実現する場として、ここを使っていきたいですな。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 徹夜小説:あなたの健康を損なうおそれがありますので読みすぎに注意しましょう ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 大聖堂(ケン・フォレッ

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: この本がスゴい2006