最近「年長フリーター」という言葉を目にするようになった。「年長フリーター」とは不景気を背景としたいわゆる「就職氷河期」時代に学校を卒業し、正規労働者として就職するチャンスに恵まれないまま、現在もアルバイトなどの雇用形態で働く25〜34歳の者の俗称で、現在100万人近くいるとされる。 もともと「フリーター」とはバブル経済絶頂期に「就職先はいくらでもあるが、あえて自由な生き方や夢を追いかけるアルバイト労働者」という意味で使われ始めた。しかし、就職氷河期を経験した「年長フリーター」の多くは「不本意ながら」フリーターにならざるを得ず、今に至っているという。企業は不況を乗り切るために新卒採用を控え、既存の人材を中心に仕事をこなす努力をした。こうした努力があってこそ現在の景気回復が実現したわけであり、このこと自体否定すべきではないが、その陰で「夢も追えず」「不本意ながら」フリーターとならざるを得なかっ