熊本、大分を中心とする一連の地震は依然、余震が続く。地震は徐々に減っていくのか、あるいは、割れ残った活断層が再び大きな揺れを起こしたり、地震域が広がったりするのか。さらには阿蘇山の火山活動に影響し、新たな災害をもたらす恐れはないのか。専門家に見通しを聞いた。 【写真】崖から落下した巨岩。車2台がその下でぺしゃんこに… 本震が発生した4月16日に200回を超えた有感地震(震度1以上)は5月に入り、1日40回を下回るようになった。まず考えられるのが、このまま地震が徐々に収まる流れだ。 一連の地震域を「熊本」「阿蘇」「大分」の3地域に分けると、大分の地震回数は明らかに減った。名古屋大の山岡耕春教授(地震学)は「全体的には徐々に余震は減り、すぐに大きめの地震が起きる確率は小さくなる」とみる。 一方、多くの地震学者が警戒を呼び掛けるのは「熊本地域」に走る日奈久(ひなぐ)断層帯のうち前震の震源より
福島原発の過酷事故(3.11)から5年が経ちました。あのとき、東電と政府が隠していた事故の状況を、インターネットで調べ、約2週間、ほぼ毎日送っていたことを思い出します。政府の試算では、原子力発電は火力や水力より経済的とされていますが、事故で生じる巨大なコストが含まれていません。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治) 3.11の過酷事故から5年、あらためて「原発の経済性」を考える 1.福島原発のメルトダウン~隠された事実 政府・東電は、実際は3日後に明らかだった1号機、2号機、3号機でのメルトダウンを認めませんでした。メルダウンとは、冷却水を失った核燃料が、自己発熱で1500度以上になって溶け、厚い鋼鉄の圧力容器も壊して、外部にある鉄筋コンクリートの格納容器に落ちることです。 圧力容器に核燃料は残っていず、最後の遮蔽である格納容器にも穴があいて流れ、ほぼ全量が、地中に沈んでいるとされていま
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