業界消滅の危機に立たされている消費者金融市場を巡って、ある構想が浮上している。貸し出す際の上限金利や総量規制を緩和し、融資をしやすくする新金融機関の創設だ。「健全な借り手」の救済を目的にひねり出した奇手だが、乗り越えるべき課題は多い。 「あくまでもゴールの姿の1つとしてお考えいただきたい」 6月9日、霞が関の衆院議員第1議員会館地下にある会議室。集まった国会議員を前に、呼びかけ人の1人が、ある“素案”を手渡した。 A4判用紙1枚の資料には、「新しい業態の設立」と銘打たれ、「『準銀行』の新設」とある。 消費者金融の代替金融機関 「準銀行」──。耳慣れない言葉の正体は、消費者金融に代わる、融資専門の金融機関を指す。 特徴は次のようなものだ。 融資の貸出上限金利は、29.2%とする。融資に際し、貸出総額を年収の3分の1に制限する「総量規制」は適用しない。融資資金は、市場から調達する。いずれも、改
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