人々を笑わせ、考えさせられるユニークな研究などに贈られる「イグ・ノーベル賞」。今年は、「歩きスマホ」が歩行者同士にどう影響するのかを実験した京都工芸繊維大の村上久助教(34)ら日本の研究チームが、「動力学賞」を受賞した。大学時代から動物の「群れ」に興味を持ち、鳥や魚、カニなどの動きを調べてきたという風変わりな発想がヒントとなり、世界的な栄誉に輝いた。 すれ違うときの〝呼吸〟「受賞の反響はとても大きく、こうして研究分野が注目されるのは非常にうれしい」 イグ・ノーベル賞を受賞した京都工芸繊維大の村上久助教。記念のトロフィーは紙製で自分で組み立てたという=10月、京都市左京区(渡辺恭晃撮影)歩きながらスマートフォンを操作する「歩きスマホ」。端末に視線を取られて周囲への注意がおろそかになる危険性が指摘され、東京消防庁のまとめによると、平成28~令和2年の5年間に、歩いたり自転車に乗ったりしながらの