【ワシントン=三井誠】米非営利団体「米国がん協会」は20日、乳房エックス線撮影(マンモグラフィー)による女性の乳がん検診についての指針を改定し、毎年の受診を推奨する年齢を従来の40歳から45歳に引き上げた。 同協会によると、マンモグラフィーで乳がんの約85%を発見できるが、がんではないのにがんの疑いを指摘され、追加検査が必要になるケースも多いという。発症の危険性が比較的低い40歳代前半では、過剰な検査による負担が大きい。 このため新指針では、45歳から毎年受診し、55歳以降は2年に1回受診することを推奨した。家族にがん患者がいる場合などは、医師に相談した上で、早めの受診を勧めている。 医師や自分自身が乳房のしこりを調べる触診は、マンモグラフィーの精度が高まっていることなどから推奨していない。