●想像力かきたてる古代人の表現力 福岡県桂川町にある王塚古墳(前方後円墳・6世紀中ごろ)は、石室に絵や着色が施されている「装飾古墳」です。極彩色の華麗な文様で、1952年に装飾古墳としては初めて国の特別史跡に指定されました。その石室は保存のため普段は非公開ですが、10月に特別公開され、こども記者が取材しました。 【紙面PDF】きょうのテーマ=装飾古墳を見に行った 王塚古墳では、貫頭衣(古代の服)姿の王塚装飾古墳館学芸員の長安慧さん(24)が私たちを古墳の中に案内してくれた。長安さんによると、全国には約15万基の古墳が現存するが、装飾古墳はわずか約600基。王塚古墳のほかには高松塚古墳、キトラ古墳(いずれも奈良県)が特別史跡に指定されている。 ガラス越しに石室を見た。薄暗い照明に目が慣れてくると、全体が赤く塗られ、生き生きとした馬の姿やさまざまな文様が色鮮やかにびっしりと描かれているのが見え