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bookとセルクマに関するconsigliereのブックマーク (27)

  • 『増補 求道と悦楽』 - Cask Strength

    私の愛読書が増補・文庫化されました。一押しのです。 増補 求道と悦楽――中国の禅と詩 (岩波現代文庫) 作者: 入矢義高出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/01/18メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る 実践としての禅に関心のある方は、まずは書の「禅と文学」「雨垂れの音」「臨済録雑感」や『空花集』所収「明と暗」「南泉斬私解」辺りをお読みになると得るところが多いと思いますが(特に緊迫感溢れる「南泉斬私解」は必読)、やはり、入矢氏の面目は博覧の上に立っての、テクストの表現と向き合う際の真摯な態度にあることをこのたび改めて痛感しました。私は一生かけても広く深くという「博覧」のレベルに達する見込みがないので、せめて、「氏にとっての読書は、たえざる自己との対話、古人の言葉を通して自己を検証するという、きわめて求心的な姿勢であったようだ」(解説3

    『増補 求道と悦楽』 - Cask Strength
  • 『老子王弼注索引』 - Cask Strength

    棚からひょっこり出てきました。何年も手にとってなかったので、すっかり忘れていた名著。 CiNii 図書 - 老子王弼注索引 『老子』文ではなくて、王弼注の文の索引です。当時、類書はなかった。 今では電子テクストもいろいろと揃っていて『老子』注文の検索も容易になりましたが、「索引は一種類あれば十分」みたいな顔をしている人のことを私は白眼視しています。索引は、底が違えば、何種類でもあったほうがいい。 まあ、かく言う私が書のことを忘却していたので、自戒の念を強く抱いているところですけど! 底は『老子道徳真経』二巻 魏王弼注 唐陸徳明音義 宇佐美恵考訂 明和七年五月江戸須原屋平助等刊を使用した。宇佐美恵の考訂については王弼注に関するものに限り、一覧表にして文末に掲載した。しかし、索引の文字の検索についてはこれを考慮に入れなかった。 (凡例)宇佐美恵、号は灊水。徂徠の高弟です。 この明

    『老子王弼注索引』 - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2018/09/25
    RT先で宇佐美灊水『王注老子道徳経』が紹介されていたので
  • 『古事記』序文を呉音で読む(『新校 古事記』) - Cask Strength

    新校古事記 作者: 沖森卓也,佐藤信,矢嶋 泉出版社/メーカー: おうふう発売日: 2015/11/25メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見る 積ん読になっていた書の序文の訓読文を読み始めて「おや?」と思いまして。「混元」(こんぐわん)「気象」(けざう)「乾坤」(かんこん)等々・・・。そうなのです、漢字の音読みを徹底して呉音で読んでいます。 序文も(文と同様に)徹底して訓読みするという試みがある一方で、漢文訓読の通例として序文は漢語を適宜音読みするということも普通におこなわれているのですが、その場合でも読みは漢音もしくは慣用に従う場合が多かったわけです。その点で書は斬新でしょう。 しかし、斬新なために「皇帝陛下」のルビが「わうたいへいげ」だと、やはり少しむずむずしますね。私が不勉強のために気になる点もあって、「化熊」を「くゑう」とするのですが、「熊」の呉音が「う」と

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  • 文章軌範と古文真宝(古文観止) - Cask Strength

    『文章軌範』所収散文は「出師表」と「帰去来辞」を除くと全て唐・宋代の作品ですから、これと前掲二書(古文真宝と古文観止 - Cask Strength)の内容を単純に比較するのはますます意味のないことなのですが、それでも重なるものはやはり多いですね。以下は『文章軌範』『古文真宝』『古文観止』に共通する作品のリストです。 陶淵明「帰去来辞」 杜牧「阿房宮賦」 蘇軾「赤壁賦」 蘇軾「後赤壁賦」 韓愈「師説」 韓愈「雑説」 韓愈「送孟東野序」 韓愈「送李愿帰盤谷序」 范仲淹「厳先生祠堂記」 范仲淹「岳陽楼記」 李覯「袁州学記」 王安石「読孟嘗君伝」 蘇軾「潮州韓文公廟碑」 柳宗元「桐葉封弟弁」 韓愈「諱弁」 諸葛亮「出師表」 韓愈「原道」

    文章軌範と古文真宝(古文観止) - Cask Strength
  • 古文真宝と古文観止 - Cask Strength

    先週とある日の雑談から思い出したこともあって。 祖父が昔突然「ヨ、カノハリョウノショウジョウヲミルニ、ドウテイノイッコニアリ・・・」と朗誦を始めたときには何のことかと思いましたが(祖父は「お前こんなのも知らないのか」という顔をしていましたが)、これが「岳陽楼記」の一節であったと気付いたのはだいぶ後になってからでした。戦前の教育を受けた人にとって『古文真宝』は漢文の教科書的存在として大きな意味を持っていたのですね。 私は『古文真宝』を復権させようというつもりはあまりありません。素性のよくわからないでして、中国ではだいぶ早くに廃れました(四庫全書にも入っていません)。文も、信頼性の高い他のテクストと校合するとどうも具合の悪いところがある。一言でいえば「俗書」です。その歴史的使命は終えたと言っていいと思います。 中国では『古文真宝』の代わりによく読まれているのが清代に成立した『古文観止』です

    古文真宝と古文観止 - Cask Strength
  • 2011年、今年読んだ知的向上心をかきたてる本5冊 - Cask Strength

    去年に続き(2010年、今年読んだ知的向上心をかきたてる5冊 - Cask Strength)今年も。ただし、「棚メモ」でとりあげたは除外、という縛りは外します。でないと来年以降もキツイでしょうから。一般の人、専門外の人でも楽しめるもの・有意義なものを、そして普通の書評サイトではあまり取り上げないだろうというものを意識的に取り上げたという方針は昨年と同じ。 『読んでいないについて堂々と語る方法』 読んでいないについて堂々と語る方法 作者: ピエール・バイヤール,大浦康介出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/11/27メディア: 単行購入: 17人 クリック: 306回この商品を含むブログ (95件) を見る 今更ですが、読んでいなかったのでw 結局は、読んでいないを堂々と語るには、素地としてある程度の読書量と教養がないとダメだというのがミソ。当たり前ですが・・・。

    2011年、今年読んだ知的向上心をかきたてる本5冊 - Cask Strength
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    consigliere 2018/08/25
    『故事成語の誕生と変容』で紹介されていたのをすっかり忘却していた!!
  • ルビによって引き起こされた本文の誤り - Cask Strength

    小川環樹『唐詩概説』は、まさに愛読書と呼べるでして、中国詩人選集版(1958年)・著作集版(1997年)・岩波文庫版(2005年)はそれぞれ複数回通読し、今もまた岩波文庫版を読んでいるところです。 過去の版の誤りを補正したこの岩波文庫は決定版と呼べるものなのですが、それでも新しいを作る以上、新しいミスを免れることはできません。 このたび見出したものは、単純な誤字なのですが、ルビにひかれて文の漢字を誤ったのであろう典型的な例ですね。2012年の第5刷でも訂正されていなかったので、私を含めて多くの読者が見逃してきたということになります。 第三章「盛唐」で、孟浩然「故人の荘を過る」(過故人荘)が紹介されていますが、その第六句、 (中国詩人選集、46頁) (著作集、36頁) この「話(かた)る」が、 (岩波文庫、69頁) ついこうなってしまうのも分かる気がします。次回の増刷時に訂正してくだ

    consigliere
    consigliere 2018/06/28
    この誤字は訂正されるかな?
  • 叢書や全集をバラで集める - Cask Strength

    これを言うとその筋の人からは驚かれる(呆れられる、が正しいかw)のですが、私はかつて古屋を巡りながら、一年かけて日古典文学大系(岩波書店 全102冊)をバラで買い進めて全冊揃えたことがあります。 なんでこんなことになったかというと、もともと『古事記 祝詞』とか『源氏物語』とか、奈良〜平安に属する部分を25冊ほどバラで持っていたわけです。だけど、やはり全部揃えた(あの有用な『日古典文学大系索引』2冊を含めて)ほうが良いなと思いつつ、すでに全体の四分の一を所有しているのに、一括でまとめて買うのはもったいないな、と。 今に比べて時間的な余裕もありましたし、使命感に燃えた(?)古屋巡りも楽しかったです。探しているものが丁度売られていたのを発見したときの喜びといったら・・・。日古典文学大系第二期のものは発行部数が第一期に比べて少なかったために、古屋にもあまり出回らず、総じて探すのに苦労し

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  • 「上宮聖徳法王帝説」の「帝説」――付・「春秋説」 - Cask Strength

    『上宮聖徳法王帝説』(岩波文庫)旧版と改版 - Cask Strength 『上宮聖徳法王帝説』の書名中「帝説」の語が難解なので、これは「帝記」の誤りではないかという説があって、これはこれで割と有力なのですが、太田晶二郎「『上宮聖徳法王帝説』夢ものがたり」はもう一説を立てています。 書の記者は、聖徳太子の御事を輯録しようとし、主題を顕す「上宮聖徳法王」の六字を巻首に掲げた。次に、御系譜を最初に載せるので、その部分だけについての標目として「帝記」の二字を記した。即ち六字・二字別個であったが、写し誤りで一続きにされ、似而非なる書名が出来てしまった。書の名を必ず求めようとならば、「上宮聖徳法王」がそれである、と。 (『太田晶二郎著作集 第二冊』(吉川弘文館、1991年)2頁。初出1960年) これとは全く関係ないというか、「説」字の繋がりで一つ苦い思い出がありまして、昔とある文献に「春秋説

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  • 『上宮聖徳法王帝説』(岩波文庫)旧版と改版 - Cask Strength

    来月刊行予定 → http://www.iwanami.co.jp/topics/annai/annai.pdfpdfファイル直リン) 楽しみですね!今回わざわざとりあげたのは、旧版も話題にしたこと(もう8年近くも前か・・・)があったからです。『上宮聖徳法王帝説』(第三刷)・付正誤表 - Cask Strength 大変読みづらいですし、今にして思えば正誤表を丸ごと転載するのもいけなかったかもしれませんが、とりあえずそのままにしておきます。 ところで、今回の新刊案内では『上宮聖徳法王帝説』の底が何かわからないので、大いに気になっています。旧版は「平子尚氏自筆の上宮聖徳法王帝説【狩谷望之証注・平子尚補校】」でして、狩谷望之(棭斎)と平子尚(鐸嶺)の注釈も文に取り込んだ上で、それを読み下して校注を付すという非常に便利な体裁でした。なので、知恩院の影印やそれを底にした研究書はあるので

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  • 『全漢三国晋南北朝詩』という化石 - Cask Strength

    世説新語 4 (東洋文庫) 作者: 劉義慶,井波律子出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2014/05/09メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見る 井波氏の訳注、通読ではなくて拾い読みにとどまっているのが大変申し訳ないのですが、最新刊の第4巻を例のように何かあてがあるわけでもなくぱらぱらと拝見していたところ、化石を発掘したような気分に襲われました。 これも郭璞のすぐれた予知能力をテーマとした話である。ここに引かれた詩は「全晋詩」にも収録されておらず、出典は未詳だが(後略) (195頁。「術解」篇第7話の注) なお、「ここに引かれた詩」というのは、 北阜烈烈 巨海混混 塁塁三墳 唯母与昆 (北阜烈烈、巨海混混、塁塁たる三墳、唯だ母と昆とのみ)を指しますが、それはともかく、「「全晋詩」にも収録されておらず」というのが少し驚きました。 「全晋詩」というのは、漢から隋までの詩を

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  • 徐福は孝霊天皇七十二年に来日している - Cask Strength

    ※今日の記事はネタです 「徐福が神武天皇説」は当? 中国人がシナリオを考えてみた ・・・中国メディア・今日頭条は15日、「徐福は結局、日人の祖先である神武天皇なのだろうか」とする文章を掲載した。文章はまず、1950年代に香港の学者・衛挺生氏が徐福と神武天皇に10の類似点があることから「徐福は神武天皇」説を提起して以降、多くの中国人、日人がこの説に影響を受けてきたと紹介。そのうえで、徐福が神武天皇として神格化された可能性について持論を披露した。 https://news.nifty.com/article/world/china/12190-20160918_00023/ あ、そうですかー、それはそれは。ていうか、ふざけんな、徐福が来日したのは我が第七代孝霊天皇の時や!神武天皇よりずっと後だ! 七十二年壬午、秦始皇帝派徐福入海求仙、福遂至紀伊州居焉。 (『海東諸国紀』 http://d

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  • 「全て」ということ - Cask Strength

    越境する古事記伝 作者: 山下久夫,斎藤英喜出版社/メーカー: 森話社発売日: 2012/09メディア: 単行 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る ある必要があって書を部分的に読み返していたのですが、ふと、以下の文が目にとまりました。 その営みは、『古事記』文の全てにわたって訓みを記した『訂正古訓古事記』として結実する。 (金沢英之氏「神話から現実へ」180頁) 「その営み」というのは、宣長が『古事記』から「古伝」を再構築する営みということです。 もちろん、この文章自体は何の問題もなく首肯されることなのですが、もし試験の解答にこう書かれてあって、揚げ足取りの好きな教員が採点をしていたら不正解にされかねません。 (『訂正古訓古事記 下』http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2578742/15)「十三丁一行目、赤線で囲った「免寸」、訓

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  • 『室町ごころ』細目 - Cask Strength

    水曜日に『磯馴帖』を紹介したついでに、その先蹤ともいえる『室町ごころ』(角川書店 1978年)の細目と補足を。 室町ごころ  論文 新蔵人物語絵 (大阪市立美術館蔵)  翻刻 *1 車僧草子 (京都大学蔵)  翻刻 *2 魚類合戦河海物語 (国会図書館蔵)  翻刻 *3 太平記抜書 (松平文庫蔵)  翻刻 *4 二川物語 (彰考館)  翻刻 異金言和歌集 (松平文庫蔵)  翻刻 *5 玉吟抄 (叡山文庫蔵)  翻刻 専順独吟 (京都大学蔵)  翻刻 *6 古今秘歌集阿古根伝・古今秘伝抄 (神宮文庫蔵)  翻刻 *7 四巻風姿花伝 (法政大学蔵・観世元正蔵)  翻刻 *8 寛文五年版狂言記 (伊藤正義蔵)  翻刻 *9 倒痾集 (建仁寺蔵)  翻刻 *10 日吉社叡山行幸記 (京都大学蔵)  翻刻 *11 醍醐寺雑記 (岡見正雄蔵)  翻刻 *12 語園 :

    『室町ごころ』細目 - Cask Strength
  • 『磯馴帖 松風篇』『磯馴帖 村雨篇』細目 - Cask Strength

    「○○資料集」とか「○○ 文篇」ではなく、古典文学作品の資料集であれば、書名にもこういうセンスが欲しいところです。 『磯馴帖 松風篇』(和泉書院 2002年) 奥義抄 (大東急記念文庫蔵) 翻刻  *1 新撰歌枕名寄抜書 (岩瀬文庫蔵) 翻刻 空華庵忍鎧歌集(空華霜葉(抄)・詠寝覚和歌) (大阪市立大学蔵) 翻刻  *2 謡絵松風 (大阪女子大学蔵) 影印  *3 小敦盛 (須磨寺蔵) 翻刻  *4 小藤太物語 (岩瀬文庫蔵) 影印・翻刻  *5 謡秘事哥袋 (伊藤正義蔵) 翻刻 遊音抄 (伊藤正義蔵) 翻刻 『磯馴帖 村雨篇』(和泉書院 2002年) 長恨歌 (天理図書館蔵五山版古文真宝) 影印 長恨歌 (大阪府立中之島図書館蔵朝鮮版古文真宝甲) 影印 長恨歌 (大阪府立中之島図書館蔵朝鮮版古文真宝乙) 影印 長恨歌 (天理図書館蔵銅活字) 影印 長恨歌琵琶行カナ抄 (広島大学

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    consigliere 2016/10/05
    磯馴で思い出したけれども、オレも自著を出す機会があったらこういう素敵なタイトルをつけたい・・・
  • 中国古典新書(明徳出版社) - Cask Strength

    漢籍をよむときに、全釈漢文大系(集英社)や新釈漢文大系(明治書院)といったシリーズを参照する人は多いのに、「中国古典新書」「中国古典新書続編」(明徳出版社)を知らない人もしくは知っていても参照しない人が多くて驚きました。大変有益な叢書なので、注意を喚起しておこうかと思いまして。 抄録 軽視されている原因は何かと自分なりに考えてみたのですが、収録作品の多くが全文収録ではなく抄録(ダイジェスト)だからではないかな、と推測しています。体裁も四六判とコンパクトで、見かけ上の「軽さ」もあります。 抄録が多いというのはたしかに困った事態を引き起こすことがあって、たとえば、 唐詩三百首 (中国古典新書) 作者: 大川忠三出版社/メーカー: 明徳出版社発売日: 1984/01メディア: 単行 クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見るこれなどは『唐詩三百首』のなかからさらに96篇を選んだとい

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    consigliere 2016/09/02
    実は中国古典新書の『唐詩三百首』も三百首じゃないんだよ
  • これであなたも唐王朝の役人になれる――『唐朝国家公務員試験 科挙対策 律令』 - Cask Strength

    欲しかったを学友が買ってきてくれました!多謝。 詳細に検討したわけではないのですが、90頁という分量で手際よくコンパクトにまとまっているように感じます(なお、書名は「律令」ですが、主に「律」を取り扱っています)。 体裁は参考書そのもので、練習問題([設問])と解答がついているのが楽しい。一例、 皇太子に対して薬を調合するのに処方を誤った。いかなる罪か? 医者は職12に皇帝の薬を調合するのに誤れば絞とある。また、名51に皇太子に対する罪は皇帝から1等を減ずるとあるため、絞から1等を減じ流3000里とする。 監視役の官司は医者から1等を減ずるため、流2500里とする。 なお、故意に処方を誤れば謀反となり、着手しているため結果の如何に関わらず斬。 (53頁。「職」は職制律、「名」は名例律、その後の数字は『唐律疏議』における条文番号) 以前、司法試験のための参考書を法学部の友人から見せてもらった

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  • 『風土記 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫) - Cask Strength

    校訂文・読み下し文(脚注付き)・現代語訳を完備した最新の『風土記』の注釈書が文庫で刊行されました。ありがたいことです。 風土記 (上) 現代語訳付き (角川ソフィア文庫) 作者: 中村啓信出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版発売日: 2015/06/20メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る風土記 (下) 現代語訳付き (角川ソフィア文庫) 作者: 中村啓信出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版発売日: 2015/06/20メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 中村啓信氏といえば、『新版 古事記 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫、角川書店、2009年)において「文は、可能な範囲で底の形態および字体を尊重して活かすことに努めた」(462頁)わけですが、その方針はこの『風土記』においても踏襲されています。そのことの意義については

    『風土記 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫) - Cask Strength
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    consigliere 2016/07/06
    「共著者」の説をどう扱うべきかというのはなかなか難しい問題だ
  • 東京国立博物館ミュージアムショップで売られている和綴じノート - Cask Strength

    今まで全然気づかなかったのですが、先日トーハクで良いお土産を見つけまして。 和綴じノートです。全七種(http://www12.ocn.ne.jp/~tnm-shop/goods/bu_2.html)。製作は彫美堂五井さん→ http://www.chobidogoi.co.jp/seisaku/soutei_1.html 授業で線装を紹介する時にも便利だろうと思ったので買い揃えました。でも、こうやって並べてみると色の系統に偏りが・・・orz 赤い表紙のものを一冊買っておけばよかったな! 「ほら、これが胡蝶装だよ」とやれば百聞も一見にしかず。 あと、何が良いかというと、製作手順を図解した説明書が同封されているのです(書誌学の授業を真面目に受講したことがないので、修理はしたことありますが、一から作ったことがない・・・)。 ひょっとしたら知的財産権(?)の侵害になるかもしれないので、写真では

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    consigliere 2016/06/03
    オレもちゃんと勉強したかったなー
  • 「ついつい集めてしまうもの」――旧所有者が古本に残していったもの - Cask Strength

    今週のお題「ついつい集めてしまうもの」(今週のお題は、「ついつい集めてしまうもの」です - はてなダイアリー日記) 仕事趣味)の関係で古書をよく購入しますけど、ページの合間に残されていた物を手にして旧蔵者のことに思いを馳せることがしばしばあります。いろいろな物が挟まったまま売りに出されていますよね。押し花・押し葉もたまにあって、少し嬉しい気分になったり。処分するわけにもいかず、集めています。 一番多いのは、著者からの謹呈票でしょうか。無記名がほとんどですが、謹呈先の「〇〇先生」「〇〇様」が書かれている票を挟んだまま古書店に売り払うのは、少し具合が悪いと思うので注意すべきではないかと・・・。蔵書印と同じで書籍の来歴がわかるのは良いのですが。意外と少ないのはしおりで、意外と多いのは領収書・納品書の類。名刺も見かけますね。しおり代わりに使っているのでしょう。 手元のコレクションからいくつか。一

    「ついつい集めてしまうもの」――旧所有者が古本に残していったもの - Cask Strength