日本では長らく、学力や学歴が受験・就職における能力を測る物差しになってきました。経済は低成長で先行きも不透明なこれからも、学歴主義は続くのでしょうか? バイオリニストの廣津留(ひろつる)すみれさん(28)は、米ハーバード大とジュリアード音楽院を首席で卒業した経験を基に、「とにかく勉強するよりも、熱意を持って語れるものを持つことが大切」と語ります。未来を生きる子どもたちに必要な能力とは何かを聞きました。 1993年生まれ。ハーバード大、ジュリア―ド音楽院を首席で卒業。成蹊大学客員講師、国際教養大非常勤講師。著書に「私がハーバードで学んだ世界最高の『考える力』」など。 ――ハーバード大に進学しようと思ったきっかけを教えてください。 「大分県の公立高校2年のとき、バイオリンの国際コンクールで優勝し、全米を巡る演奏ツアーをしました。当時はまだ日本の大学すら調べていなかったのですが、ツアーの最終地点