ツイッターでもめていたのを、栗原さんと枡野さんにはメールしたのだがどうしても埒が明かないので、ここでまとめて声明としておきます。 まず私は、前から「論者と論点を混同しない」ということをモットーとしておる。Aの言ったことでaはいいがbは良くない、と分別するわけである。それはまあ、当然のことだ。 さて私は、豊崎由美さんの書いたものをそうよく読んでいるわけではないが、「悲望」や翻訳『エンジェル』を褒めてくれたし、恩義は感じていた。しかし、渡辺淳一や石原慎太郎を攻撃するのがどうも一本調子で、かつある種の「俗情との結託」だと感じていた。渡辺淳一に関しては、『失楽園』の頃つまり97年ころ、高橋源一郎が『文學界』あたりで批判していたと記憶するし、石原に関しては、都知事就任の頃から、イデオロギー的な批判が数多かった。 だが、この二人のせいで、芥川賞や直木賞の選考がおかしくなっているなどということはないので