小学校の卒業式で君が代のピアノ伴奏を拒否して東京都教育委員会から減給処分を受けた元教諭が取り消しを求めた裁判で、東京地方裁判所は、「減給は重すぎて妥当性を欠く」として処分を取り消す判決を言い渡しました。 8日の判決で東京地方裁判所の清水響裁判長は、「教職員に直接の不利益が及ぶ減給処分は学校の規律や秩序の維持との釣り合いという観点から、妥当性を具体的に検討する必要がある」と指摘しました。 そのうえで、「これまでに懲戒処分を4回受けているが、いずれも君が代にかかわるもので、伴奏の拒否がキリスト教の信仰に基づく行動であることなどを考慮すると、減給は重すぎて妥当性を欠く」として処分を取り消す判決を言い渡しました。 君が代を巡る裁判では、平成24年に最高裁判所が「減給以上の重い処分は慎重な考慮が必要だ」という判断を示しています。 岸田さんは「減給処分はだめだと裁判所が判断したことは、とても大きなこと