筆者 有吉正徳 日本競馬に大きな影響を与えた牝馬(ひんば)ミエスクが1月20日、余生を送っていた米国で老衰のために死んだ。27歳だった。 1984年、米国で生まれたミエスクはフランスでデビューした。そのスピードは素晴らしく、3歳時の87年には日本の桜花賞に当たる英仏両国の1000ギニーを制し、11月には米国でおこなわれたブリーダーズカップ(BC)・マイルで圧勝した。 翌年、BCマイルを連覇して現役生活を終えるまで通算16戦12勝。G1レースで10勝を挙げた。 世界に影響を与えたのは引退後、繁殖生活に入ってからだ。90年、ミスタープロスペクターとの間に産んだ最初の子ども、キングマンボは種牡馬(しゅぼば)として大成功した。キングマンボ2世のキングカメハメハが日本ダービーを制し、エルコンドルパサーは日本調教の3歳馬として初めてジャパンカップで優勝した。 父になったキングカメハメハは昨年