来ようと思えばすぐに来られるのに、なぜか足を運ばずに時間が経ってしまった場所というのがいくつかあって、伊豆にある「怪しい少年少女博物館」もそのひとつだ。何年も前に、テレビ番組でいわゆる「B級スポット」として紹介されているのを見て知ったのはもう10年以上前のことで、当時イオンモールのヴィレッジヴァンガードを入り口に「サブカル」に足を突っ込み始めていた自分にとって、それはそれは魅力的だった。その後、雑誌『ワンダーJAPAN』などを経て都築響一に辿り着いてより深いところを知って、ヴィレヴァンにも時間つぶし程度にしか寄らなくなった今でも、ここは原体験としてずっと憧れの場所だったのだ。 テレビや雑誌、インターネットで見ていた大量のマネキンやおもちゃ、ぬいぐるみ、フィギュア、テレビゲームなどを目の当たりにして感じたのは、「怪しい」と銘打っているものの、奇を衒ったあざとさがないということだった。ふと、子