■統治の失政まだ続けるのか 日本の最高指導者の発言として、あまりに軽く、国の統治を任せることはできない。 菅直人首相が15日の閣僚懇談会で、将来的な「脱原発」方針に対し、「私個人の考えだ」と釈明したことだ。 「綸言(りんげん)汗の如(ごと)し」という言葉がある。最高指導者がいったん口にしたことは、取り消したり訂正したりできないとの意味だ。 首相が13日に記者会見で発表した「脱原発」方針は、エネルギーという国家の基本政策の大転換である。それが、閣僚や与党幹部から反対論を展開され、政府方針ではないと釈明せざるを得ない醜態をさらした。 ≪「綸言汗の如し」の重さ≫ 閣僚とも調整せず、唐突にかつ独断で基本政策を変えることは、首相としての資質が欠落していると断じざるを得ない。日本の危機は深まるばかりであり、首相の即時辞任を求める。 菅首相が退陣を事実上表明しながら、1カ月半居座りを続けていることで実害