『もう一杯だけ、飲んで帰ろう。』(角田光代・河野丈洋/新潮社) お酒ってなんであんなに良いんでしょう。お酒自体が素晴らしいものであるのは言うまでもないんでしょうけど、酒場で飲む一杯ってのもまた至高の時間です。家の近所で引っ掛ける仕事後の一杯の解放感や、旅先でちょいと暖簾をくぐった先の一杯に詰まったワクワク感。上手くいかなかった日の慰めの一杯は、マスターが優しくそっと出してくれる。自分へのご褒美の一杯は、大将の労いの言葉とともに。そして酒場と言ったらやはり、誰と一緒に飲むかは重要ですね。一人酒場はとても素敵な時間だし、親友と語り合いながらの一杯は時として一生心に残る味となるでしょう。それから雑多な居酒屋で恋人と二人しっぽりと飲むなんてのも最高に“エモーショナル”です。 そろそろ本気で酒場に行きたくなってきてしまったので本題に入ることにしますが、勿論酒場にまつわる本のご紹介です。『もう一杯だけ