東日本大震災の被災地で、震災後、仮設住宅に入居した高齢者は自宅から転居しなかった人に比べてうつの発症のしやすさが2倍になっていたことが千葉大学などの研究グループの調査でわかりました。研究グループは、仮設特有の狭い空間での生活などが影響しているのではないかと分析しています。 そして、震災後にうつを発症した人およそ360人について、震災後の住まいとうつの発症との関連を統計学的に分析したところ、震災後にプレハブの仮設住宅に入居した人は、震災前の自宅などから転居しなかった人に比べて発症のしやすさが2倍になっていたことがわかりました。 一方、賃貸住宅を利用するいわゆる「みなし仮設」や新居へ移った人は、転居しなかった人と発症のしやすさに大きな違いはなかったということです。 分析を行った千葉大学予防医学センターの佐々木由理特任助教は「仮設住宅のほうが『みなし仮設』よりも孤独感が少ないとされるが、仮設住宅