「アマゾン」をはじめとするオンライン書店が繁盛し、書籍や雑誌を並べて販売する「リアル書店」が苦戦している中、大阪市中央区のオフィスや住宅の混在エリアにある小さな「まちの本屋さん」が注目を集めている。常連客の好みを覚えて新刊を薦めたり、「作家を囲む会」を積極的に開いたり…と独自の取り組みで繁盛する。切り盛りするのは「カリスマ書店員」とも評される二村知子(ふたむら・ともこ)さん。「本屋は斜陽産業といわれるけど、私はそうは思っていません」と語る。その手法は-。(山崎成葉)「客と会話する書店」 大阪市中央区谷町6丁目の長堀通沿いにある「隆祥館(りゅうしょうかん)書店」。大阪市営地下鉄「谷町六丁目」駅に近く、大阪府庁から徒歩十数分と都心にも近いところにあるが、店構えは完全に「まちの本屋さん」。広さも約40平方メートルと小規模だ。ただ、営業時間は午前8時半~翌午前0時と長く、「できるだけ多くの人に来て