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ブックマーク / movie.maeda-y.com (3)

  • 超映画批評『日本以外全部沈没』10点(100点満点中)

    『日以外全部沈没』10点(100点満点中) タイトルと宣伝で客がくればよし、というだけの作品 小松左京の大ベストセラー『日沈没』には、筒井康隆による有名なパロディ短編『日以外全部沈没』がある。これは、その実写映画化。 2011年、天変地異により日以外の国が続々と沈んでいった。唯一残った日列島には、各国から難民が押し寄せ、日中の治安は悪化した。かつての大国アメリカや、反日国家のVIPも、いまや日国首相にペコペコし、ハリウッドスターも端役で生き延びるしかない時代となった。日人は特権階級となり、その権力にあぐらをかいて傲慢になっていったが、刻々と破滅のときは近づいていた。 映画『日以外全部沈没』を、『日沈没』に対抗しうるパロディ映画と勘違いしてはいけない。これは、河崎実という監督の映画がどういうものか、最初からわかっている一部のマニアックな人々だけが見ればそれで十分という、特

  • 超映画批評『ゲド戦記』35点(100点満点中)

    『ゲド戦記』35点(100点満点中) これまでのジブリの短所を引き継ぎ、かつ長所を捨てた 『ゲド戦記』は、『指輪物語』『ナルニア国ものがたり』に並ぶ、世界三大ファンタジーの一つとされる。原作者がかたくなに映像化を拒みつづけ、かつては、あの宮崎駿でさえ断られたというこの作品を、息子の宮崎吾朗は自身の初監督作に選んだ。アニメーション制作は、もちろんスタジオジブリ。興収100億円を狙う、2006年夏シーズンの大命の登場だ。 人間の生活圏に現れるはずの無い龍が、立て続けに侵入する異常事態が発生。世界の均衡が崩れつつあると予感した偉大なる魔法使い=大賢人のゲド(声:菅原文太)は、原因を探る旅に出る。やがてゲドは、父親を刺して逃亡中の王子アレン(声:岡田准一)と出会う。アレンが生きる気力を失っており、放置できない事に気づいたゲドは、彼を連れ、知り合いのテナーの家に身を寄せる。そこにはアレンと同年代の

  • 超映画批評『ダ・ヴィンチ・コード』20点(100点満点中)

    『ダ・ヴィンチ・コード』20点(100点満点中) 開始後30分で、ほとんどの人はついていけなくなる 原作『ダ・ヴィンチ・コード』は、全世界で3800万部も売れたベストセラーだ。この映画化にあたっては、カンヌ映画祭のオープニングまで、世界中どこでもマスコミ向けの試写会すら行わず、徹底した秘密主義で煽りまくり、話題性を盛り上げた。 ストーリーは意外に単純で、ある夜、ルーブル美術館の一室で殺された館長が残したダイイングメッセージを、主人公のハーヴァード大学教授(トム・ハンクス)と、フランス当局の暗号専門家(オドレイ・トトゥ)が、協力して解読するというもの。 やがてこのダイイングメッセージ(死の間際に被害者が残すヒント)は、どうやらキリスト教世界で最も重要な聖遺物(キリストの遺品や関連アイテム)である、"聖杯"のありかを示しているとわかる。しかし彼らは、館長殺害犯の容疑をかけるフランス警察と、聖

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