奈良文化財研究所(奈良市)は18日、池島・福万寺遺跡(東大阪市、大阪府八尾市)にある弥生時代前期後半(約2400年前)の水田跡から96年に見つかった鳥の足跡がコウノトリのものだったと発表した。これまで、前橋市で6世紀のコウノトリの足跡が発見されているが、今回の足跡が国内最古となる。 足跡は長さ約15センチ、幅約12センチで、約100個が人間の足跡と混在して出土した。足跡が付いた直後に洪水で砂が流入したため風化せず、保存状態がよかった。鳥の種類が分からなかったが、奈文研の松井章・埋蔵文化財センター長(動物考古学)が昨年、兵庫県立コウノトリの郷公園(同県豊岡市)の獣医らに足跡の石こう型を見せ、大きさや形がコウノトリの特徴と一致することが判明。今年3月に山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)に照会し、特定した。 松井センター長は「弥生時代から人とコウノトリが共生したことを示す発見」と話し、全国各地で見