高千穂町の旧土呂久鉱山で起きたヒ素公害「土呂久公害」が明るみになって今年で45年。県が保管している地域住民の検診記録は、延べ約3600人分、5万枚以上に上るという。変色や傷みがひどいものもあり、県は次世代へ残すため、記録の電子化を検討している。(江口朋美) 県は、1971年11月から翌年7月にかけ、地域住民の健康状況や土壌のヒ素の含有量などを周辺地域と比較する社会医学的調査を行い、ヒ素中毒の可能性を確認した。 検診は、73年以降毎年行われている。土呂久地区の居住歴や鉱山での勤務歴のある人すべてを対象にした健康観察検診と、経過観察が必要と診断された人を対象にした2次検診を1年ごとに実施。内科や皮膚科、眼科などの専門医が5~7月頃に高千穂保健所に出向いて行っている。 長年の検診結果は、慢性ヒ素中毒症による後遺症や悪性腫瘍などの病状を記録した論文などにまとめられ、海外でのヒ素汚染対策にも生かされ
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