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ブックマーク / www.aozora.gr.jp (10)

  • そらもよう

    青空文庫を1997年に始めた人達(通称「呼びかけ人」)の一人、富田倫生さんが2013年8月16日に亡くなってから今年で10年になります。富田さんは元々は編集プロダクション出身のライターでありジャーナリストでもありましたが、大病を患ってからは、電子出版に、のちには電子図書館に可能性を見いだそうとしてきました。 富田さんが仲間と共に青空文庫を始めようと決めるまでとその後について知るには、まずは「作家別作品リスト:富田倫生」にて公開している5作品を読むのがいちばんです。原著の順番に並べますと: 「青空のリスタート」(1992(平成4)年、ソフトバンク出版事業部) 「パソコン創世記」(1985(昭和60)年、旺文社→1994(平成6)年、ティビーエス・ブリタニカ(増補版)→1995(平成7)年、ボイジャー(エキスパンドブック版)) 「の未来」(1997(平成9)年、アスキー) 「短く語る『の未

    egamiday2009
    egamiday2009 2024/01/04
    “ジャパンサーチとのメタデータ連携開始”
  • 大杉栄 奴隷根性論

    一 斬り殺されるか、焼き殺されるか、あるいはまたい殺されるか、いずれにしても必ずその身を失うべき筈の捕虜が、生命だけは助けられて苦役につかせられる。一言にして言えば、これが原始時代における奴隷の起源のもっとも重要なるものである。 かつては敵を捕えればすぐさまその肉をらった赤色人種も、後にはしばらくこれを生かして置いて、部落中寄ってたかって、てんでに小さな炬火をもって火炙(ひあぶり)にしたり、あるいは手足の指を一切り放ったり、あるいは灼熱した鉄の棒をもって焼き焦したり、あるいは小刀をもって切り刻んだりして、その残忍な復讐の快楽を貪った。 けれどもやがて農業の発達は、まだ多少人の風の残っていた、蛮人のこの快楽を奪ってしまった。そして捕虜は駄獣として農業の苦役に使われた。 また等しくこの農業の発達とともに、土地私有の制度が起った。そしてこのこともまた、奴隷の起源の一大理由として数えら

    egamiday2009
    egamiday2009 2022/02/12
    “われわれ人類の脳髄に刻み込まれたこの奴隷根性を消え去らしめることは、なかなかに容易な事業じゃない。けれども真にわれわれが自由人たらんがためには、どうしてもこの事実は完成しなければならぬ。”
  • ある、私設テキスト・アーカイブの試み

    ある、私設テキスト・アーカイブの試み ――青空文庫 1997〜2012 富田倫生 (2012年11月20日 図書館総合展2012「国立国会図書館」展示ブース) 1991 電子書籍元年 青空文庫は、紙のの電子的保存から発想したものではない。「電子を作る」、つまりコンピューター上でどうテキストをやり取りするかから考え始め、それを何に生かすかという流れから、アイディアが生まれていく。 米ボイジャー、Expanded Bookを開発 テキストをしかるべきソフトで加工すると、画面上にを再現できる。失われた簡易製版、印刷ツール、ガリ版の世界が、デジタルで復活する。 印刷所、出版社、取り次ぎ、書店網という大きな機構を動かさずとも、自分の出版物を出せる。 作成、複製、保存、配布が、コンピューターとネットワークの力を借りて 容易に行える。 検索といったコンピューターならではのメリットも生かせる。フォン

  • アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupery 大久保ゆう訳 あのときの王子くん LE PETIT PRINCE

    あのときの王子くん LE PETIT PRINCE アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupery 大久保ゆう訳 子どものみなさん、ゆるしてください。ぼくはこのをひとりのおとなのひとにささげます。でもちゃんとしたわけがあるのです。そのおとなのひとは、ぼくのせかいでいちばんの友だちなんです。それにそのひとはなんでもわかるひとで、子どものもわかります。しかも、そのひとはいまフランスにいて、さむいなか、おなかをへらしてくるしんでいます。心のささえがいるのです。まだいいわけがほしいのなら、このひともまえは子どもだったので、ぼくはその子どもにこのをささげることにします。おとなはだれでも、もとは子どもですよね。(みんな、そのことをわすれますけど。)じゃあ、ささげるひとをこう書きなおしましょう。 ぼくが6つのとき、よんだにすばらしい絵があった。『ぜんぶほん

    egamiday2009
    egamiday2009 2016/05/08
    著作権、翻訳、創作について読み応えのある解説。
  • aozorablog » 著作権の保護期間の例外なき延長に反対する

    カテゴリー:青空文庫 | 投稿者:AOZORA TPP問題Author: AOZORA TPP問題 About: TPPによる著作権保護期間延長問題について、耕作員・利用者のみなさまのご意見を紹介します。See Authors Posts (5) | 投稿日:2014年12月27日 | 執筆者:藤田稔 私は、青空文庫の工作員もしておりますが、今回は実名で発言をさせていただきます。 青空文庫では、著作権の保護期間の延長に反対しており、私も延長には基的に反対です。しかしながら、TPPの交渉結果では、延長される可能性も高いものと思います。そこで、青空文庫の趣旨を生かし発展させる為に、より現実的で広範な支持を集めやすい提言を行うことを提唱いたします。 私は、週刊金曜日の2014年11月21日号の投書欄に次の提言を発表しました。 (出版社に配慮して、雑誌の公刊後、1か月は重ねての発言を控えておりま

  • aozorablog » 電子の本が燃やされるとき

    カテゴリー:,電子書籍,青空文庫 | 投稿者:OKUBO YuAuthor: OKUBO Yu About: 青空文庫には高校生のとき参加して、今や翻訳家・翻訳研究者。しばらく青空文庫をお休みするつもりだったのにそうも言ってられなくなってしまっててんてこまいの日々。ここでは電子のことをしゃべったり、物語を書き散らしたり、はたまた青空文庫批判をしてみたり、自由にやっていくつもり。See Authors Posts (55) | 投稿日:2014年5月22日 | が青空の棚から消えてなくなる、という事態は、単に図書が閉架になることでも、禁帯出になることでもない。 著作権法上、データベース上にアップロードしてアクセスだけ禁じる、という形で残すこともできない。また青空であることは館内がないということだから、まさにを棚から消すことしかできないわけだ。 それは青空の棚の実務に携わる者からすれば

    egamiday2009
    egamiday2009 2014/05/22
    「「図書館はあるけど、日本語の本がありません。」「そもそも図書館は、いえ書店も、蔵書もみんな流されてしまいました。」となるだろうか。」
  • 2017年01月01日「土地とともにあるパブリック・ドメイン」- そらもよう

    今年も青空文庫の誕生日である7月7日がやってきました。 今日までその活動を27年間地道に続けて来られたのは、実作業で支えてくださった多くのボランティアのみなさんと、収録された作品をさまざまに楽しみ、その可能性を広げてきてくださったユーザのみなさんのおかげです。 あらためて御礼申し上げます。ありがとうございます。 さて、2023年1月1日から継続して進めて参りました「式年遷宮」ですが、ようやく新規データベースサーバの引っ越しの目処がつきました。 元旦でお知らせしていた日7月7日からの運用には間に合いませんでしたが、この8月から実データを構築中の新データベースに移し、そして運用を試験して大きな問題がなければ、この秋には引っ越しを完遂したいと考えています。 (もちろん試用しながら都度バグフィックスを行う必要が生じますので、夏のあいだにタイミングを慎重に見極めなければなりません) ともあれ、お

    egamiday2009
    egamiday2009 2013/12/21
    「「京都大学電子図書館 電子化テキスト」より樋口一葉作品を収録・公開開始中」
  • 夏目漱石 現代日本の開化 ――明治四十四年八月和歌山において述――

    はなはだお暑いことで、こう暑くては多人数お寄合いになって演説などお聴きになるのは定めしお苦しいだろうと思います。ことに承(うけたまわ)れば昨日も何か演説会があったそうで、そう同じ催しが続いてはいくらあたらない保証のあるものでも多少は流行過(はやりすぎ)の気味で、お聴きになるのもよほど御困難だろうと御察し申します。が演説をやる方の身になって見てもそう楽ではありません。ことにただいま牧君の紹介で漱石君の演説は迂余曲折(うよきょくせつ)の妙があるとか何とかいう広告めいた賛辞をちょうだいした後に出て同君の吹聴通(ふいちょうどお)りをやろうとするとあたかも迂余曲折の妙を極めるための芸当を御覧に入れるために登壇したようなもので、いやしくもその妙を極めなければ降りることができないような気がして、いやが上にやりにくい羽目に陥(おちい)ってしまう訳であります。実はここへ出て参る前ちょっと先番の牧君に相談をか

    egamiday2009
    egamiday2009 2013/05/04
    「開化の推移はどうしても内発的でなければ嘘」
  • 青空文庫 Aozora Bunko

    インターネットの電子図書館青空文庫へようこそ。 「青空文庫、新館準備中」 初めての方はまず「青空文庫早わかり」をご覧ください。 ファイル利用をお考えの方は、こちらをご一読ください。 「青空文庫収録ファイルを用いた朗読配信をお考えのみなさまへ」 メインエリア

  • 宮沢賢治 グスコーブドリの伝記

    グスコーブドリは、イーハトーヴの大きな森のなかに生まれました。おとうさんは、グスコーナドリという名高い木こりで、どんな大きな木でも、まるで赤ん坊を寝かしつけるようにわけなく切ってしまう人でした。 ブドリにはネリという妹があって、二人は毎日森で遊びました。ごしっごしっとおとうさんの木を挽(ひ)く音が、やっと聞こえるくらいな遠くへも行きました。二人はそこで木いちごの実をとってわき水につけたり、空を向いてかわるがわる山鳩(やまばと)の鳴くまねをしたりしました。するとあちらでもこちらでも、ぽう、ぽう、と鳥が眠そうに鳴き出すのでした。 おかあさんが、家の前の小さな畑に麦を播(ま)いているときは、二人はみちにむしろをしいてすわって、ブリキかんで蘭(らん)の花を煮たりしました。するとこんどは、もういろいろの鳥が、二人のぱさぱさした頭の上を、まるで挨拶(あいさつ)するように鳴きながらざあざあざあざあ通りす

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