日本人の戦争観を翻した『戦争論』から17年、小林よしのり氏が戦場ストーリー巨編『卑怯者の島』を上梓した。京都国際漫画ミュージアムで開催中の「マンガと戦争展」のイベントとして企画された小林氏と評論家・呉智英氏の特別対談。二人は小林氏が描く「マンガと戦争」について、議論した。 呉:「戦争だからみんないけない」とか、「日本人は被害者だったからみんな死んじゃってかわいそう」とか、あるいは「殺された支那人はみんなかわいそう」とか、そういう単純なものではないだろうと。それから、おそらくは、福岡という土地の中で、子供のころからそれをどれだけ聞いていたかわからないけど、大アジア主義における「黒龍会」(頭山満の玄洋社から派生した団体)などの流れもあって、やはり、評価すべきものは評価していかなきゃいけないという思想があったんじゃないかと思うんですけどね。 小林:そうですね。展示も見ましたけど、結局、わしの小学
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