しばらく前、沖縄で機動隊員が活動家たちを差別語で怒鳴りつけたとニュースになった。最近、ネットでもリアルでも「差別認定」が盛んだ。評論家の呉智英氏が、差別語と呼ばれる言葉について、どのように解釈すべきなのかを改めて考えた。 * * * 先月、沖縄の米軍ヘリパッド移設工事に反対する活動家たちを、警備の機動隊員が「土人」とか「支那人」とか呼んだとして議論が起きている。議論といっても、無知な者が無知な者を論難しているだけだから、何の深化もない。 「支那」問題については、私は全共闘の学生だった頃から、支那は「支那」だと言い続けてきた。世界共通語である「支那」が日本でだけ禁圧される差別性を批判してきたのだ。ここではごく短く今回の事件について一言しておこう。 機動隊員は「支那人」を侮蔑的な意味で使ったらしいが、これがそもそも無知である。支那人を侮辱する言葉は別にある。そんなことさえ知らないのだ。どうせな
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