※以下は、『ROCKIN' ON JAPAN』2011.12月号 JAPAN REVIEWに掲載された文章です。JAPAN編集部の許可をいただいて、ブログに掲載しております。 反原発アンセムという幻想 ――リアルタイムで「サマータイム・ブルース」を聴いたはずの大人たちへ 相変わらず冷たいね 相変わらず嘘つきだね 相変わらずだね (RCサクセション 「九月になったのに」) 原爆の日。終戦記念日。お盆。8月の日本に訪れるいくつかの厳粛な日に、忌野清志郎が引き合いに出されるようになった。生前は、いや一周期を迎えた去年でも、こんなことはあり得なかった。きっかけは「サマータイム・ブルース」だ。RCサクセション時代に発表したこのカバー・ソングが、今年3月の原発事故でいきなりクローズアップされ、反原発アンセムとなる。そしてあっという間に反核・反戦というテーマまで背負わされ、「20年以上も前に、原発や核に