Tweet 宮古市の独立行政法人水産総合研究センター東北区水産研究所宮古庁舎(旧宮古栽培漁業センター)は23日、宮古湾奧で震災後初めて船上から稚魚調査を行い、ニシンなどを採捕した。ニシンは津波のため今年の生育は難しいとみられていたが、稚魚の確認により2年後に産卵のため戻る成魚の水揚げに希望がつながった。 宮古庁舎の研究員らが約2時間網をたぐった。サヨリやカタクチイワシ、チカ、ボラなどが掛かり、津波が押し寄せた後の湾奧でも魚が育っていることが分かった。 宮古庁舎の野田勉研究員は「魚に良い環境が湾に残っているということ。水産業の再開に弾みがつく」と手応えを感じていた。 ニシンは体長7、8センチの2匹が捕れた。ふ化後4カ月程度の大きさという。ニシンの産卵期は2~4月。津波を生き延びたか、後で成魚が湾内に回帰し産卵した可能性がある。 宮古湾の産卵期のニシンの漁獲は1985年に1キロと少なかった。し