ワカメ養殖の準備をする釜石東部漁協白浜支所の組合員たち(19日、岩手県釜石市の白浜漁港で)=清水健司撮影 ワカメ生産量日本一の岩手県で、津波で壊滅的な被害を受けた養殖ワカメ漁の再開に向けた準備が進んでいる。釜石市の箱崎半島北岸にある白浜漁港では、養殖用の「暖簾(のれん)」づくりが終わり、今月末にも海に入れる。 暖簾は、シュロで編んだ長さ300メートルのひもを折り重ね、縦1・2メートル、横1・7メートルほどのすだれ状にしたもの。そこにメカブの胞子を付け海中に沈めると、翌春に収穫できる。 半島に八つの港を持つ釜石東部漁協は、津波で漁船約720隻のうち約600隻を失い、倉庫や作業場などの設備も崩壊。震災で組合員が減り、個人で行っていた暖簾づくりも協力して取り組む。 暖簾を運ぶ小型船は、破損が少ないものを漁協が修理し、今年養殖を行う三つの港に2隻ずつ用意した。 例年は8港で1000トン前後を収穫す