◇全国へブランド展開 長崎弁で「かんぼこ」と呼ばれるかまぼこを長崎市民は全国一食べている。昨年の総務省家計調査で、かまぼこなどねり製品(自家消費)の世帯支出が月931円で、全国の都道府県庁所在地でトップだった。長崎蒲鉾水産加工業協同組合(長崎市)は長崎の「かんぼこ」を広めようと「長崎かんぼこ王国」と銘打ったブランド化事業に取り組んでいる。 長崎市などのかまぼこ製造業者30社でつくる組合によると、かまぼこ製造業者は市内で約60、県内で約200も。生産態勢も全国屈指だ。74年に国や県、市の補助を受けたすり身の加工場が、新長崎漁港近くに完成。水揚げされたばかりのアジやイワシやエソなどをすぐにすり身に加工する。年間生産量は約2300トンにもなる。 地元のすり身でかまぼこを作れるのは、長崎の強みだ。県外では、北海道産や輸入物のすり身を使うのがほとんどという。特に揚げかまぼこは、味付けがしやすいスケソ