公明党宮城県本部の石橋信勝、庄子賢一、伊藤和博の各県議は20日、気仙沼市の離島・大島を視察し、防潮堤の建設などをめぐり、島民から要望を受けた。 東日本大震災の津波で被災した同島沿岸では、県が海抜7.8メートルの防潮堤を整備する方針を示している。 同島浦の浜地区の住民でつくる「浦の浜のこれからを考える会」の菅原弘会長は、県が計画する防潮堤の高さについて、「陸から海が見えなくなり、景観が損なわれる。もう少し下げて後背地をかさ上げすべきだ」と指摘。その上で、「地元の意見をよく聞きながら、島の復旧・復興事業を進めてほしい」と要望した。 石橋県議は「皆さんの思いをしっかりと受け止め対応していく」と話した。
宮城県山元町の磯浜漁港は県内一のホッキガイの水揚げを誇っていた。しかし、東日本大震災の津波で流された巨大なコンクリートの塊が漁場の海底に今も堆積し、漁の大きな障害になっている。東北大大学院農学研究科准教授の佐々木浩一さん(61)=名取市=は、がれきの分布やホッキの資源量の調査を行い、ホッキ漁の立て直しに向けた策を巡らしている。 磯浜漁港から漁船3隻がホッキガイの生息域に向けて出港した。1月上旬、漁港を拠点とする県漁協組合員の協力で、佐々木さんも船に乗り込んだ。県職員と共同で新たな漁具の性能やホッキの資源量を調べるためだ。船上では水揚げなどの作業を手伝い、網を引く1時間ほどの間は甲板で組合員の話に耳を傾けた。 <「岩場」に変化> 水産資源生態学が専門で主に海産二枚貝の資源変動の仕組みを研究してきた。山元沿岸のホッキの資源量調査には2001年から携わる。地元漁協青年部の組合員が「ホッキの資
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水産庁は昨年12月、クロマグロの危機的状況を物語るショッキングな結果を発表した。それによると、クロマグロの資源量がここ数年で激減しているのだという。ワシントン条約の規制対象になるともいわれ、マグロが食べられなくなる日も近い!? ◆なんと前年比80%減!! 過去最低の漁獲量の理由とは? 「水産総合研究センター」の調査によると、太平洋クロマグロの産卵場は、南西諸島(沖縄県)周辺と日本海に限られているが、南西諸島周辺で生まれたクロマグロの漁獲量を解析した結果、’14年生まれのクロマグロ資源量は前年比で20%(80%減)、一昨年と比べても33%(67%減)に激減していることが判明した。 一方の日本海でも一昨年の23%(77%減)に漁獲量が落ち込み、「データを総合すると、過去最低を記録した’12年を下回るのは確実」(同センター)という。 このままでは、絶滅危惧種の国際取引を制限する「ワシントン条約締
ホッケといえば、大きくて食べごたえがあり、居酒屋メニューの定番だったが、今や国内産のマホッケは高級魚になっている。「大きいサイズは1枚800円」(札幌市中央卸売市場関係者)にハネ上がり、本場北海道でも店売り1500円前後、東京では輸入モノのシマホッケが2000円近い店も登場した。 ホッケの急騰は漁獲量が落ちたためだが、マアジやマイワシ、スケトウダラなども水産庁が漁獲枠を制限しているため、高額化。庶民の魚が軒並み高級魚になりつつある。だからといって、魚を食べないわけにはいかない。同じような味わいで、安く食べられる魚はないか。 水産ジャーナリストの西潟正人氏が言う。 「マホッケとスケトウダラの代わりには、コマイがオススメです。関東では干物がおなじみですが、タラと同じ仲間で、鮮魚なら煮ても焼いてもウマい。一般的な干物なら、1本50円ほど。マアジが高ければ、メアジだね。身が軟らかく日持ちしないけど
愛知県の知多半島は豊富な魚介類と温暖な気候が魅力的な土地だ。 車で半島先端の師崎港まで行き、そこから高速船で向かった先に、今回紹介する日間賀(ひまか)島がある。 昔、海から引き揚げられた大きなタコがしっかりと抱いていたという逸話が残る阿弥陀如来像が、この島の安楽寺にまつられている。一年中取れるタコと、冬場に取れるフグがこの島の名物。島には旅館や民宿もある。宿では、タコを生やしゃぶしゃぶ、丸のままゆでたもの、空揚げなど、様々な料理にして提供している。このタコとフグを目当てに多くの客がやってくる。 夏の取材の折、大きな生ダコを1匹提げて持ち帰ったことがあるが、この地のタコはエサもよく、流れの速い潮にもまれているので身が締まっていて本当においしい。冬のこの時期は少々小さいが、味は凝縮していて濃い。特に、太陽をいっぱい浴びた干しタコは格別である。 お薦めは、半生タイプの干しタコ。小さく刻んでコメに
テレビのワイドショーで「あなたは何に春を感じますか」と視聴者に質問していた。最近のテレビは双方向で、すぐさま答えがカウントされる。 ・雪がとけたとき ・コートを脱いだとき ・春一番が吹いたとき ・桜が咲き始めたとき などがあったが、神戸の人なら「イカナゴ漁が解禁になったとき」だろうか。 くぎ煮を炊く甘辛い匂いは春の風物詩である。 ◇ イカナゴはスズキ目イカナゴ科の魚で玉筋魚と書く。成長すると最大20センチメートルほどになるが、くぎ煮にするのは2~5センチのものである。稚魚のようで、旅人が漁師に「いかなる魚の子か」と尋ねたことから、その名がついたそうだ。 毎年2月下旬にイカナゴ漁が解禁になる。漁が始まると、明石や垂水の鮮魚店に容器を持った人たちの行列ができる。待ちかねたのと、鮮度が落ちやすいので早くくぎ煮にしようというのだ。 くぎ煮はイカナゴをしょうゆ、砂糖、酒、ショウガなどで煮つめた佃煮だ
東日本大震災で父親と自宅を失った大槌町のデザイナー蛇口禎治さん(60)の作品が、2016年に開催される岩手国体と全国障害者スポーツ大会の公式ポスターに採用された。甚大な被害に「アートは無力だ」と絶望した時期もあったが、ある出来事をきっかけに、復興をテーマにしたイラストを描き続けてきた。夏にも、「復興の後押しにつなげたい」という思いを込めたポスターが、県内全域に飾られる。(岡本立) 2枚1セットのイラストには、青空の下、赤いトラックの上を駆ける陸上選手と、地平線の奥に三陸の海岸線を描き、「復興にかける県民の思い」を表現した。採用の報を聞いた時は「沿岸の人間が参加することに意義があるという思いで応募した。まさか選ばれるとは」と驚いた。 約30年前から釜石市の印刷会社でデザインの仕事をしてきた蛇口さんは、力試しにと、時間を見つけては県内の美術展やロゴマークの公募に出品してきた。「椿の里・大船渡」
松島湾には、海藻アマモの群落が数多く分布し、小魚など水生生物が生息・繁殖する「海の揺り籠」の機能を保っていた。しかし、東日本大震災の津波で大半が消失し、湾内の海洋環境も大きく変わってしまった。復興に動きだした地元関係者は、アマモ場の再生が震災以来、心理的に海から遠ざかっていた一般市民を呼び戻す好機であることに気付く。海の揺り籠を取り戻そうと奮闘する人々の足跡を追う。(塩釜支局・加藤健一) 子どもたちが干潮の海に足を入れる。膝ぐらいまでの深さだ。海面には根っこから1メートルほど伸びた何千本ものアマモがゆらゆらと揺れている。 「黄色っぽい葉の方が種はたくさん詰まっているよ」と指導員の声が飛ぶ。葉のように見えるアマモの花枝の中には、白い粒がびっしりと並ぶ。これが種子だ。 アマモはそっちのけでカニ捕りをしている男の子もいる。子どもたちは海の空気を胸いっぱいに吸いながら、2時間ほどの作業を楽し
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