物語は、突如地球に現れた宇宙人たちと言語学者がコミュニケーションを図り、人間と宇宙人がメッセージを交換し合う様子を映していきます。邦題の「メッセージ」は、原題の「Arrival 到着」とは意味が違いますが、あながち内容とは遠くないです。 遠いのは現実と、この映画で描かれているアメリカ人のほうです。散々テロには屈しないとか、敵とは交渉しないなどと豪語しているアメリカ軍が、問答無用に自分たちのテリトリー内に進入してきた宇宙人に対しては、ホワイトボードに文字を書いて丁寧にコミュニケーションを取ろうとするシュールさがやばいです。 黒人が丸腰で地面に伏せていても容赦なく発砲する奴らが、宇宙人とは冷静に話し合うっていうね。演出は終始もったいぶっていて、登場人物と宇宙人のそうした一連のやり取りを見ているとイライラしてきます。 挙句の果てには「HUMAN(私たちは人間です)」とかペンで書いたりしてるからね