数年前(もうかなり古いことなので恐縮ですが)、ある大手SIerでのことです。 ●ありがたいお話 突然Webアプリケーション事業部長が話をするから、下請けを含めた開発者全員、会社の大会議室に集まるようにと言い渡されました。大学の大教室のような広い会議室で待っていると、年のころは60歳近く、小柄でやせていましたが重役クラスと思しき事業部長が1人出てきて、講壇に上がり、話し始めました。 話の内容はこうです。わがWebアプリケーション事業部は発足以来、時代の波に乗って高収益を上げてきた。しかしこの数カ月その勢いがなくなっている。個々人の仕事ぶりも沈滞しているではないか。これはいったいどうしたことだ。 わたしもその職場では組織上の問題があると思っていたところでした。さすが大企業、問題をいち早く認識している、と感心したのはそこまで。あとがいけない。その事業部長の見解は、要するにわたしたち開発者の自覚が