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正倉院の白瑠璃碗はササンかローマか
円形切子碗の代表は正倉院の白瑠璃碗である。そしてササン・グラスの代表のようにも言われてきた。 とこ... 円形切子碗の代表は正倉院の白瑠璃碗である。そしてササン・グラスの代表のようにも言われてきた。 ところが、天理参考館は、所蔵する切子碗の分析調査で、ローマ製ガラスに特有の成分を確認した。ササン朝ではなく東ローマ帝国で造られた可能性がある。 円形切子碗は参考館の新春展「シルクロードを彩る人工の華 古代ガラス」で展示されているという記事が2012年1月26日の毎日新聞の夕刊に出ていた。 参考館に行くと、2012年1月18日付けの「緊急説明会 正倉院形カットガラスの新説」という資料があった。 資料は、基本的に中東のガラスは植物灰ガラスであった。それが紀元前8世紀頃から、地中海域で、ナトロンが植物灰の代用として使用されるようになる。ナトロンは炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムからなる天然の鉱物で、塩湖でとれる。エジプトでは塩湖から大量のナトロンが簡単に手に入り、流通する。地中海域で、再びナトロン・ガ