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好きだから見るのではなく、見るから好きになる~『サブリミナル・インパクト』 下條信輔著(評:荻野進介):日経ビジネスオンライン
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好きだから見るのではなく、見るから好きになる~『サブリミナル・インパクト』 下條信輔著(評:荻野進介):日経ビジネスオンライン
脳ブームが続く出版界。書店に行けば、脳をいかに活性化させ、仕事や勉強に役立てるかという本が並び、... 脳ブームが続く出版界。書店に行けば、脳をいかに活性化させ、仕事や勉強に役立てるかという本が並び、雑誌を開けば、お馴染みの脳科学者が飽きられることもなく、同じようなコメントを発している。あるビジネス雑誌の編集長によれば、特集のどこかで脳の話題を出すと読者の反応がいいらしい。「脳科学のお墨付きです」と言われれば何となく納得してしまうのもわかる。 本書も広い意味では、脳に関する本といえるが、脳そのものというよりは、その働きに着目する。具体的には「情動(≒感情)」と「認知(=外界からの刺激を知覚したり自分の行動を認識すること)」だ。特に後者については、知覚したことや行動の中身は認識しているのに、なぜそう感じたのか、そんな行動をとったのかがわからない「潜在認知」がテーマだ。 情動と潜在認知の何たるかを端的に表わすのが「人は好きだから見るのか、見るから好きになるのか」を調べた実験だ。 コンピュータの画