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深町秋生の序二段日記
え! マジでそんなに刷ってんの? 嘘だろ、桁数間違えてない? と、いきなり生々しい話になるが、第七... え! マジでそんなに刷ってんの? 嘘だろ、桁数間違えてない? と、いきなり生々しい話になるが、第七回のこのミス大賞「臨床真理」と「屋上ミサイル」の初版の部数をどこかより耳にして卒倒してしまった。具体的な数字はもちろん出すつもりはないが、この出版不況のおりに単行本として刷る部数としては異例すぎる数字で仰天してしまった。 「くそ、おれんときの初版部数は……」というひがみ根性が爆発して(まあ嘘なんだが。本当にひがんでないよ。ワスは)、同郷の山形人である柚月裕子さんの「臨床心理」を読破したのだが、「くそ、おもしれえじゃないか」とよけいにひがみ根性をこじらせてしまった。 「臨床真理」は正統ミステリだ。重いテーマを扱う社会派サスペンスの趣は清張作品のようであり、登場人物のなかで、人の心が望まなくとも読めてしまうという共感覚の能力を持った青年が出てくるところなどは、キングの影響を受けた宮部作品のようでも
2009/02/20 リンク