陽だまりの庭で - ビームしておくれ、祖師谷へ

その日学校はニュースの話題でもちきりだった。書記長が２期ぶりにスラブ系に戻ったというのだ。家に戻ってもマーマが「同志ゴンチャロフがとうとう書記長になったわよ」とはしゃいで私に何度も話しかけてきた。それは本当に喜ばしいことだと思うけども、学校でも家でも何度もその話題を振られても返答に困ってしまう。私はお兄ちゃんのようにそう気の利いたことのいえる子じゃないのだ。だから私は「大学の寮に連絡してヴァシリお兄ちゃんに伝えたら？」と言ってさっさと遊びに家を出ることにした。家の外はスコール後でむしむしと暑かった。いくら空が近いとはいえ、航宙発射場がインド・ソヴィエト社会主義共和国にあるのはいやになる。早くヴァシリみたいにロシアの大学に入りたいところ。それになんといってもロシアみたいに整備された街じゃないから、遊びに行くのにも大して選択肢があるわけではない。じめじめした道を歩くのをやめてバスに飛び乗る。バ

[fuldagap]

ハラショー！こういう世界で武甲山地の山岳ゲリラになりたい