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読者は安全ではない『居心地の悪い部屋』
人は現実との折り合いをつけるために小説を読む。にもかかわらず、現実は折り合いも理解もできないこと... 人は現実との折り合いをつけるために小説を読む。にもかかわらず、現実は折り合いも理解もできないことを、この短編集は改めて教えてくれる。呑め、さもなきゃ呑まれる。 現実はときに受け入れがたいほど辛く、無慈悲で理不尽な結末をもたらす。いや、「無慈悲」や「理不尽」というのは、情(なさけ)や理(ことわり)で理解しようとしたら失敗した形容であって、そうした情理の外にあるものが現実なのだ。辛すぎる現実を引き受けるために、嘘でもいいから因果や善悪が必要で、そいつをドライブするのが小説なのだ。偽の現実に自分をかさね、わたしはそこに慰めや教訓めいたものを見いだす。 だが、慰めや折り合いをつけるために開いた小説が、「小説であること」を裏切ってきたらどうなるか? これは怖い。これは、足下の地面が揺らぐ怖さであり、わたしがわたしであることを裏切る怖さだ。岸本佐知子氏が編んだ『居心地の悪い部屋』は、この怖さに満ちてい