●「首相の増税宣言が円高を加速させる」（ＥＪ第３２６２号）

３月１４日の東京市場では、米国の景気改善を受けて、株高・ 円安が進んでおり、日経平均は１万円を回復しています。日銀の 追加の対応もまずまずであるといえます。 海外の投資ファンドの立場になって考えてみます。デフレ下で 物価が下がり続ける日本では、金融資産の価値は上がるのです。 したがって、海外ファンドは平時においてもドルやユーロを売っ て日本国債を買おうとします。当然その過程で円が買われること になります。 それに日本は世界最大の対外債権国ですから、日本国債を買っ ておけば間違いないのです。そうすると、当然ですが、円高にな ります。つまり、放っておいても円高になりやすいのです。 そこに東日本大震災が起きたのです。普通の国であれば通貨は 安くなって当然です。しかし、日本の場合は超円高になったので す。それもどんどん加速したのです。どうしてでしょうか。 そうでなくても国際金融市場はユーロ危機で揺