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将棋のこと
順位戦の最終日、羽生善治さんがA級一位で名人戦への挑戦が決まった。 わたしは一九九六年の王将戦と名... 順位戦の最終日、羽生善治さんがA級一位で名人戦への挑戦が決まった。 わたしは一九九六年の王将戦と名人戦の大盤解説会の会場にFAXで棋譜を送るアルバイトをしていた。 当時は定跡も何も知らず、対局を見ても何もわからない。長考にはいって、局面が動かなくなると、ひまでしかたがなかった。たった一手を指すのに、何をそんなに考えることがあるのか不思議だった。 将棋担当の記者に「どっちが勝ってますか?」と質問すると「いやあ、誰にもわからないとおもいますよ」といわれた。 このときの王将戦で羽生さんが七冠王になった。わたしは将棋のわからなさに魅了されて「週刊将棋」の定期購読をはじめた。古本屋で将棋に関する本を買い漁り、羽生さんの本は出れば新刊で買うようになった。 仕事の前に、次の一手問題や詰将棋を解くのが習慣になっている。これがいいウォーミングアップになる。 調子がよくないときは、そのまま仕事をせず、散歩に出
2015/08/09 リンク