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自意識と無意識と美意識 - 伊野尾書店WEBかわら版
高校の時の友人E君はどこか遊びに行くと、すぐ通りすがりの女の人を査定する人だった。 街を歩いていて... 高校の時の友人E君はどこか遊びに行くと、すぐ通りすがりの女の人を査定する人だった。 街を歩いていても、電車に乗っていても、どこか店に入っても、すぐ通りがかった女の人や女の子を見ては 「お、かわいい」「くーいいオンナだねえ」と口にした。 「今の子かわいくない?」「ああいうお姉ちゃんとどう?」みたいに同意を求めてくることも多かったので、そのたびに「あー…そうね」とか生返事をしてると「なんだよノリ悪いなあ。ホモなんじゃねえの?」と口にした。 アイドルとか芸能人ならともかく、通りがかりの女の人の容姿を公共の場であれこれ口にすることに抵抗があった。 そもそも私たちは正真正銘の童貞少年であり、人のことをとやかく言う以前に自分の容姿がよいとも思えなかった。もっとも容姿がよいからって言っていいものでもないが。 E君は一緒に遊ぶ分には楽しい人間だったが、街中を歩く容姿のいい女の人をハンターのように探す姿勢と
2015/03/20 リンク