中国は絶好の投資先か？ 高成長国への投資が好成績を上げるとは限らない JBpress(日本ビジネスプレス)

（2010年2月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙） 英国の著名ファンドマネジャーであるアンソニー・ボルトン氏が先週、中国株に10億ドルを投資するファンドを新たに立ち上げた。このファンドのために引退を先延ばしした同氏によれば、国民1人当たりの所得が増加して消費が加速している中国は、「投資のスイートスポット」と呼べる状況にあるという。 ボルトン氏が自らの行動をちゃんと理解していることは間違いない。しかし同氏ほど経験が豊富でない投資家は、誤った推論に惑わされないよう注意すべきだろう。長期のデータを見る限り、経済成長と投資リターンの間には相関関係など存在しないからだ。 経済成長と投資リターンに相関関係なし それがにわかには信じ難いと考えるなら、重要なのは投資機会そのものではなく、その際に支払う価格であることを思い出していただきたい。アダム・スミスが200年以上も前に語ったように、「利益を得る