ユーロ圏を仕切る独仏：非競争力協定 JBpress(日本ビジネスプレス)

（英エコノミスト誌 2011年2月12日号） ユーロ圏の統合強化を目指すフランスとドイツの計画には危険が潜んでいる。 欧州の人々は、ブリュッセルが「プロセス」についてだらだらと話し始めた時、注意をほかに向けることを学んだ。 しかし、時として欧州連合（EU）の仕組みの変更が、本当に重大な意味を持つことがある。まさにそうした瞬間が来月訪れようとしている。 3月に召集される初のユーロ圏サミット（首脳会議）では、ドイツのアンゲラ・メルケル首相とフランスのニコラ・サルコジ大統領が「競争力協定」への合意を強く求めることになっている。危機に陥ったユーロ圏諸国の救済に使える資金を増額し、恐らく基金の使途も柔軟にする大局的な交渉の一環だ。 競争力協定は一見、テクニカルな問題に思えるが、実はより重大な動きの予兆と言える。すなわち、EU全体を脅かしかねないユーロ圏の統合強化である。 協定の細部 表面的に見れば、

[sophie525]

スウェーデンとポーランドは公然と、政治的に一層団結したユーロ参加国17カ国はEU27カ国を分裂させかねないと懸念している。