石綿労災：時効延長せず ２６日で救済打ち切り 厚労省 - 毎日ｊｐ(毎日新聞)

アスベスト（石綿）によって肺がんや中皮腫になった被害者が原因に気付かずに死亡し、労災認定の時効（死後５年）を理由に補償請求権を失ったケースについて、厚生労働省は今月２７日以降の時効は救済を延長せず、打ち切る方針であることが分かった。時効ケースの多発が表面化、石綿健康被害救済法に時効救済が盛り込まれた経緯があり、患者団体は「被害者の切り捨てにつながる」と反発、与野党への働きかけを始めた。 石綿粉じんによる肺がんや中皮腫の潜伏期間は２０～６０年と長いために、患者が仕事との関係に気付かないことが多い。０５年に石綿報道が盛んになり、時効の多発が表面化したため、救済法で、０６年３月２７日の施行日前に時効になったケースは救済を規定し、施行日以降は「十分周知した」として救済対象にしなかった。しかしその後も「救われない時効」が相次ぎ、０８年の改正で時限的に今月２６日までの時効は救うと定めていた。施行日前の