INTUITIONISM

直観主義 (ちょっかんしゅぎ intuitionism) 英文学者福原麟太郎教授は説かれた。スベキダ・スベキデナイと論ずる余地なく、 スル・シナイ、と決まったことが人の世にはあるのだ、と。 それを直覚するのが道理の感覚である。 ---芳賀やすし 直覚主義は政治的保守主義の逃げ場である。 宗教的寛容や離婚法の自由化など、 社会変革を訴える功利主義的な議論に対して、 保守主義者は、自分たちが抱く道徳的嫌悪の感情を引き合いに出し、 自分たちの感情は、道徳的真理のアプリオリな知覚を反映しているのだと 主張した。 ベンタムもミルも、道徳的議論の仮装をまとった このような偏見のオンパレードを許さなかった。 彼らの一致した意見によると、 道徳的主張が正当化されるのは経験に訴えることのできる基準によって のみであり、 内面の確信のアプリオリな基準とされるものに訴えることでは正当化され なかった。 ---E

[mind]

――もし人間社会を滅ぼすような「善い」が皆に直観されたとしても、そういう「善い」の観念softwareは、現実の自然の掟によって、Hardwareもろとも絶滅させられてしまう。その限度で直観主義と自然主義は重なり合う。