ようこそ、古城ホテルへ ～今の君に必要なのは～

ようこそ、古城ホテルへ ～湖のほとりの少女たち～ 刊行記念 オマケ小説 この小説は、つばさ文庫から刊行された「ようこそ、古城ホテルへ」第一巻 読了を前提としたオマケ小説です。 本編読了後、お楽しみいただければ、幸いです。 紅玉いづき HOME みんなだいきらい、とペティは思った。 狭い部屋、真っ暗闇の中だった。隣に立てかけてあるのは湿ったモップ。ブリキのバケツ。黒ずんだぞうきん。掃除用具いれだったが、ペティにはそんなこと、わかるはずもなかった。尻餅をついた地面は石畳で、絨毯もなく冷たかった。そんなことよりみんなだいきらい、とペティは思った。 ペティをこんなところにつれてきたパパも、もっとずっととおくにいるママも。 それからなにより、こんなおしろはだいきらい、とペティは思った。 一頭の馬が引いていく、小さな馬車が森をぬけて。広がった湖のほとりにお城を見た時は、ペティの心もと

[deltazulu]

こういうお話いいなー。紅玉いづき「ようこそ、古城ホテルへ」第一巻読了を前提としたオマケ小説。