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シンパク・ジニョン『性売買のブラックホール』
1,韓国の反性売買の活動 現代の性売買の問題について知りたいと思っていても、いい著作物に出逢う機会... 1,韓国の反性売買の活動 現代の性売買の問題について知りたいと思っていても、いい著作物に出逢う機会はありません。日本軍「慰安婦」問題に関心を持っていると、当然のように現在進行形の性売買の問題に関心を持つようになるのですけれど、それなりにアンテナを貼っているというのにやはり見つからないのです。 そんな日本の現状にあって、昨年韓国から、やっと希望にかなう本が翻訳出版されました。 シンパク・ジニョンさんが書いた『性売買のブラックホール』(ころから)という本です。 シンパク・ジニョンさんは1965年生まれ。2002年から韓国の「性売買禁止法」制定運動に取り組み、同時に性売買からの脱却を望む女性の支援活動を展開してきました。 この本の序章は、このような緊迫した光景の描写から始まります。 《電話が来た。知らない番号だった。受話器の向こうの女性は「淪落街」のある店にいると言った。現在は性売買集結地と呼ぶ