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大脱出記を生かすも殺すも表現次第
なぜかよくわからないが、小説では「表現」や「いかに書かれているか」が問題とされるのに、 ノンフィク... なぜかよくわからないが、小説では「表現」や「いかに書かれているか」が問題とされるのに、 ノンフィクションとなると書かれている内容ばかりが注目され、書かれ方や表現方法については 話題にもならない。 実際のところは、ノンフィクションだって小説と同じくらい表現は大事だ。 そのかっこうの例に最近行き当たった。 昨年、一部でひじょうに話題になったヨーゼフ・マルティン・バウアー『我が足を信じて 極寒のシベリアを脱出、故国に生還した男の物語』(文芸社) を、 ようやく先週読んだ。 第二次大戦中に捕虜となったドイツ軍将校がシベリアの東端の強制労働の炭鉱から脱出、3年以上かけてソ連を横断し、 イラン国境に到達するまでの大脱走劇で、世界的なベストセラーにして、ハリウッドで映画化もされているという。 なぜかこんな話題作が文芸社から「自費出版」されており、入手にひじょうに苦労した。 ネット書店が発達した今日、「入
2013/01/28 リンク