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荘司雅彦『動く列車内は、犯罪にとって”白昼の死角”か?』
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荘司雅彦『動く列車内は、犯罪にとって”白昼の死角”か?』
去る6月9日、東海道新幹線の車内で、乗客の男女3人が殺傷されるという痛ましい事件が起こった。 容疑者... 去る6月9日、東海道新幹線の車内で、乗客の男女3人が殺傷されるという痛ましい事件が起こった。 容疑者は最初から無差別殺傷を行うつもりで新幹線に乗り込んだのだろうか? もし計画的に乗り込んだとしたら、容疑者は、逃げ場が限られた上警察官が急行できない「動く密室のような車内」で、思い通り殺傷計画を成功させたことになる。 奇しくも、6月8日は池田小学校事件と秋原事件が起きたのと同じ日だ。 その翌日に新幹線の車内で惨劇が起こるとは、誰が想像できただろう? 池田小学校事件後、学校は部外者の侵入を防ぐための施策を講じた。 秋葉原事件後、おそらく警察組織は路上での凶行を想定して監視を強化していただろう。 いずれも尊い犠牲の上に築かれた防犯体制だと思うと、被害者の方々や遺族や家族の方々の悲しみが改めて伝わってくる。 新幹線では、以前、自殺的な放火事件があった。 しかしながら、刃物を用いての凶行は初めてだ。