気が付いたら不思議な部屋に立っていた。 目の前には扉が二つ。 にこやかな..

気が付いたら不思議な部屋に立っていた。 目の前には扉が二つ。 にこやかな笑みを湛える爽やかな青年と、体調の優れない中年女性がドアノブを握っていた。 女の人の窪んだ目が気味悪かった僕は、青年に近寄って声をかけた。 「ここはどこですか？」 「ようこそ。ここは裕福な扉です。どうぞ、お通りください」 そう言って、青年は扉を開き僕をくぐらせた。 目の前に広がる、ついさっき見たばかりの光景。 青年と女性とがそれぞれのドアノブを握る部屋に辿り着いた。 わけの分からない僕は、再び青年に声をかける。 「ここはどこですか？」 「ようこそ。ここは裕福な扉です。どうぞ、お通りください」 そう言って、青年は扉を開き再び僕をくぐらせた。 目の前にはついさっき通り抜けたばかりの光景が広がっていた。 三度同じことが続いた僕は今度こそ事情を確かめようと勇んで青年に近づいた。 「どうしてあの女性は体調が優れないのですか？」

[azukisand]

どちらの扉を選んだかわからない終わり方が好み。

[m-bird]

丁寧だなー

[accent_32]

星新一みたいだな。ショートショートは一通り読んだが堅苦しさとか無いのに考えさせられる。

[ast15]

反対の扉を開け続けても、女性は衰弱するのかもしれない。/誰のために「部屋」があるのか？

[fish7]

もうひとひねりあるといいんだけどな。

[kalmalogy]

僕が給食を残すと「アフリカの子供たちは食べたくても食べられないんだよ」とか言ってくる小学校時代のクラスメート（複数）を思い出した。気持ち悪い。

[dal]

最後のなきゃーなー、日本語文学はみなまで言うな

[keiseiryoku]

ジョジョ第七部SBRのラスボス（ていうか完成した遺体）の能力だ。

[humid]

中年女性が自ら貧しい扉の担当であるとは一度も言ってないんだね。そして「僕」が裕福な扉を何度かくぐると彼女はノブから手を離して扉が閉ざされてしまう。

[uzuki-first]

貧しい扉の先には？その扉をくぐったのが、なんとなくマザーテレサという気がした。　/ 考えさせられる。

[katti]

そして10年後、緑は浸食され、残されたのはぶくぶくに太った病気の男とぺんぺん草すら生えない疲労した土地だけであった。

[vogelzug]

これ好き

[arihoshino]

TVブロスの爆笑問題連載で太田氏が書いてる物語っぽい

[vanish_l2]

星新一っぽいね。

[serizawawawa]

読んだけど、オチがよくわからない。とりあえず最後くらい女性助けろよ。|・・・?＞id:feita

[botp]

地球温暖化とかの話かと思った・・

[nanoha3]

多くの場合は、貧しいことがいることを知らず・遠いと感じ、無自覚な幸福でいられる。

[rivfi]

キューブ！！/巧いなぁ。

[choro23]

世にも奇妙な物語

[jigaryu]

※ごめん、意味が分からない。

[jt_noSke]

おもしろい

[came8244]

星新一っぽい言われたいだろうが言ってやんねー

[kanoru]

　深い。

[hnkn]

おもしろい！

[harattaca]

豊かになることは奪うという事だよな。バブルでも起こさない限り。

[napsucks]

すばらしい。自分が助ける気のない相手に同情してはならないという大原則を再確認した。アフリカの土人どもは今日も平和に飢えてコロコロ死んで行きます / 貧しい扉をくぐり続ける「我慢の連鎖」パターンもありそうだ

[mayumiura]

裕福「の」扉？

[inukorori]

これは好い短編。

[ROYGB]

貧しい扉を選んでいたらどうなったんだろう。自分の周囲の生き生きとした緑も無い、すべてが荒廃した大地か。