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[映画]「恋人たち」
鑑賞後、定年退職と思われるおじさんが胴上げされていた。それがまた、感慨深く思えた。 私の今は綱の上... 鑑賞後、定年退職と思われるおじさんが胴上げされていた。それがまた、感慨深く思えた。 私の今は綱の上にある。そこで自分の思う幸せを享受している。 そう思わせる映画だった。仕事に行って、帰りに寄り道したり、休日は洗濯や掃除におわれたり、仕事帰りや休日たまに友達と会ったり、うまくいかないことがあったりといった、ただただ平凡な毎日。そんな私の日々。それは綱の上での出来事。踏み外した瞬間、消えてしまう。儚いもの。 映画は群像劇として描かれている。 新婚ほやほやで嫁さんを通り魔によって失う男性がメインの主人公。サブにゲイの弁護士、郊外に住む平凡なぼんやりとした主婦。この3人を軸に物語は進む。 3人はそれぞれ、幸せをつかんだところでどん底に落とされた人、同性愛者であることによって負い目を感じていた人、ただ平凡な人である。目の前にあるのは闇か希望か。落ちるところまで落ちることができたら、一瞬夢見た幸せを掴